『大奥〜誕生[有功・家光篇]』第5話

前回の感想で有功が上様に抱いてる気持ちは恋愛感情ではないように見えると書きましたが、誰にも気づかれず部屋をああまで滅茶苦茶にしてしまうほどの激しい感情を抱いてたのかー。というよりも、いざ上様が別の男と褥を共にする“その時”が訪れたら自分でも思いもよらない激情に駆られたと、この瞬間は初めて有功は「(自分の気持ちに)嘘をついてた」と気付いたってことなのか。
それでも廊下側の襖には斬りつけられなかったってのは、他の誰でもない上様にそれを知られたくなかったからってことだよね。何も考えずに暴走する感情のまま大暴れできればいいのに、静かにキレながらも上様への愛情がそれを許さなかったと。こういう心情表現の仕方もあるんだなぁ。
で、有功様にそんなことをさせた張本人である捨蔵ですけども、有功様におもきし「そこの高貴なお方が種がねえってんで」と言ってしまうとか思いのほかアホの子すぎて憎めねええええええええ!!(笑)。
予告にあった上様キックがどういう流れで発動するのかドキドキしてたんだけど、まさか上様の肩を抱き「俺に全部任せとけば昇天させてやるぜ(意訳)」とのたまったからだとは(笑)。こいつほんっとに馬鹿(笑)。「このたわけがっ!」って台詞にこうまで全力同意したことはありません(笑)。
つーか「面を上げろ」時の身体の角度と目線とか、問われるまで名を名乗るなとか、有功様に教えてもらったことが悉く出来てないし(笑)。
てかあまりのアホの子っぷりに春日局まで頭抱えててワロタw。と同時にこんなのを大奥に入れねばならぬほど男情勢が逼迫してるんだなーと実感。
これ原作の捨蔵もこんな感じなのかなぁ?。有功様や玉栄、正勝らにこうも苦難を与えている“大奥”という世界を馬鹿故に楽しんじゃってるように見えるし、上様ご懐妊→出産としっかりと「結果」を出したことで馬鹿故に増長しそうだけど、有功様にとっちゃ上様の相手がよりによってこんな下半身(と顔)だけの男だなんて耐え難いことだろうし、何よりも男としての務めを果たせなかった自分が悪いんであって、これは誇り高い有功様にとっちゃマジ屈辱よね。それらが有功様をダーク化させる・・・のだろうか。
てかもう実際のとこ有功様ダーク化は始まってるよね・・・・・・。若紫のそっくりにゃんこ見るまで自分のしたことが「悪いこと」だなんて思いもよらなかったと、自分を打ち据えて罰を与えてくださいと泣いて懇願する馬鹿で愚かな玉栄に「おまえはいい子や」と言うのって、逆に酷だと思うもん。罰せられたいのに罰してもらえないって、じゃあどうしたらいいのか分からないじゃん。自分を想ってしてくれたことだという“気持ち”は間違ってないとしてもそのための“方法”は絶対にしてはならないことだと思うわけで、玉栄はそれに対して罰を与えて欲しいと言ってるわけじゃん?。どんな形でもいいから有功様に罰を与えられることでもう二度としないと誓いたいんだと思うんだ。それは結果的に赦しであり救いに繋がるわけだよね。そんな玉栄の気持ちが分からない有功様じゃないはず。だけど罰を与えはしなかった。
この時有功様は自分の中に黒い気持ちがあることを自覚してて玉栄はそんな自分の代わりにそれを実行してくれたに過ぎないから「いい子や」と褒めてあげこそすれ罰なんて与えられないってのはあるだろうし、自分は玉栄にそんな想いを向けてもらえるような人間ではないってな想いもあるだろうけど、それと同時にここで罰を与えることで玉栄を赦してはやらない(赦されたと思わせてはならない)って気持ちもあるんじゃないかなぁ・・・と思ったり。それは意地悪とかそういうんじゃなくって、無意識に共に苦しむ相手として玉栄を求めた、的な。考えすぎかなぁ?。


ところでさぁ、捨蔵についてるお付の人?が結構なイケメンに見えるんだけど、この人じゃダメなの?(笑)。