『特命戦隊 ゴーバスターズ』Mission35「タテガミライオー 吼える!」

新ロボ(新装備)登場回だというのにこの盛り上がらなさはなんなのだろうか。
いや、水木兄貴博士は違う意味で盛り上がったけど。
博士が組織から弾かれたのではなくやりたいことをまっとうするために自ら組織から離れたってのはいいとして、そのライオーはエースと合体(エースと戦うことでロボ化スイッチが入る)することを前提として造られたわけだよね?。
で、そもそもゴーバスターズが組織された目的は『メサイアのシャットダウン』なわけだよね?。
で、もう一刻の猶予もならんってことでヒロムたちが亜空間に突入し、センター職員たちもろともシャットダウンしたわけじゃん?。つまりそこで当初の目的を達成したわけだよね?。
で、エンター様がメサイアさんのバックアップ取ってたのはゴーバスターズ側からすれば完全に予想外の出来事で、今もなおメサイアカードから作られるメタロイドや発生システム(プログラム)が全くもって分からないメガゾードと戦ってるのは想定外の状況なわけでしょう?。
ライオーがどの時点で完成してたのか(博士が完成させたものを娘が隠匿し続けてたのか、それとも志半ばで亡くなった博士の研究を娘が引き継ぎようやっと今完成したのか)わかりませんが、きっと博士は本来の目的であるメサイアシャットダウンのためにこのライオーを開発してたんだと思うのよね。そこで目的を達成できてればその後にノコノコ新ロボ完成させてもなんの意味もないわけだから。
でも結果的にはこれそういうことじゃね??と思うんだけど・・・。
『偶々』エンター様がメサイアカードなるものを用意してくれてたからまるで救世主のごとき顔で登場できたけど、もしエンター様がバックアップ取っててくれなかったら宝の持ち腐れでしかなかったわけだよね?。
つーか救世主のごときとは書いたものの初戦の相手はエースが一度ぶっ倒したエンター様ロボなわけで、新ロボの相手としてそれってどうなんよ?と。エンター様ロボを爆破してポーズ決める新ロボの背後でぼーっと立ってるニック入りエースとかあれなんなのよ?と。わざわざ新ロボにならずともエースで勝てたんじゃねーのぉ?と。
つまりね、ここで新戦力が投入される必要性がまったくもって分からないわけですよ。それが盛り上がらない理由だと思う。
てかさー、メサイアカードによってメタロイドが出現するのはいいとして、それに付随してメガゾードが“自動的に”転送されるのってどういう仕組みなわけ?。5タイプのメガゾードを作った「創造する者達」はもはやいないわけで、何体か何十体か予め用意されてるにしてももはやエネトロンを集めてる風もなし、メカニックもいなけりゃ動力源もない状態で何がどうなってメガゾード飛んでくるんだ??。
ていうか、そこいらへん司令以下ゴーバスターズはどう考えてらっしゃるんですか??ってことが超疑問なんだけど。
メサイアをシャットダウンしたことで亜空間が不安定な状態になってるとかなんとか言ってたような記憶があるけど、でも先輩とJのビートルは亜空間から転送されてきてるわけだよね?。だったらある程度の状況は把握してるはずなわけで、なぜもう一度亜空間に行って残ってるメガゾードを全部ぶっ壊しちゃおうと考えないのだろうかと思うんだけど。そしたらとりあえずはメガゾードのことは考えなくて済むじゃん。ロボ戦をやらなきゃいけないお約束なのは物語の「外」の話なわけで、それは劇中でそれをしない理由にはならないでしょう?。
エンター様がゲーム仕掛けてきてることに対してなんでこいつら完全受け身なのだろうかと不思議で仕方ない。
完全受け身どころか次回はバディロイドがストライキ???
もう勝手にしろよと(笑)。
てか博士の娘も相当ひどい描かれようだったわよね・・・。だってあれって父親の同僚が何の気なしに漏らした一言を結果的には“勘違い”し続けたってことなわけでしょ?。父親が死んで以降ゴーバスターズへの憎しみを抱え続けて生きてきたってことなわけだよね?。それもなんだかなぁ・・・と思うよなぁ。
ここ数作は終盤に登場する最終形態用のアイテムに意思を持たせ、それを力と心でもって攻略し仲間にするってなパターンが続いてて、まぁそれは確かに燃える展開ではあるから今回もその流れに乗ってエースVSライオーになるってのはいいんだけどさ、例えばメサイアシャットダウンのちょっと前ぐらいまで博士は生きてて娘とともにライオーの開発を続けてて、ゴーバスターズが亜空間突入を試みるという情報も耳に入れてて(開発部の中に博士の思想に共感する人が少なからずいて情報を逐一知らせてたとか)、シャットダウンが成功してもおそらくバックアップがあるであろうことを見越してその時のためにライオーの開発を急いだと。で、完成と同時に博士は還らぬ人となりライオーは娘が引き継いだんだけど、父親の研究を組織が認めてくれなかったという想いも抱える娘は“ライオーが欲しけりゃ勝ってみろ”と戦うことを要求するとかさ、娘は父親が何のためにライオーを開発してたのかちゃんと解ってるからライオーをゴーバスターズに引き渡すつもりではいるんだけど、でも父親が置かれてた状況や父親への複雑な思いから素直に引き渡すことは出来ない(引き渡したくない)と思ってしまったとかさ、そんなんでもよくねー?と思うんだけど。
せめてライオーのメンテナンス要員として娘を開発部に迎え入れればいいのになぁ。別に今後顔出しせずともリュウさんに「もしよかったらライオーと共に一緒に戦ってくれないか?」と言わせ、それに「父さんもきっと喜ぶ」と答える娘とかさ、そういう一言があるだけでいいのに。


リュウさんがエンジニアとして陣さんと同じレベルで話ができるぐらい成長してることと、「いつまでも子供扱いしないで」と言うヨーコが樹液とともにエンター様と互角に戦えるぐらい成長してるってのは、二人の成長の見せ方としてよかったと思う。
あと回想内の若かりし陣さんがそれなりに見えたことも(笑)。