柳 広司『最初の哲学者』

最初の哲学者

最初の哲学者

本当は怖いギリシャ神話の柳さんバージョンとか書くと怒られるかな・・・。ギリシャ神話を柳さん流に解釈した物語です。一見とっつき難い感じはあるんだけど読み始めたら一気読み。いい意味でとても読みやすい本です。
全体を通してのテーマというか、キャッチフレーズは「この世には、解いてはならぬ謎がある」というものなのですが、真実や真の姿、いろんな「知らないほうがよかったのに・・・」が詰められた中でラストの一篇が憎いほどに効果的です。やはり柳小説には『スタイリッシュ』という言葉が似合う。
装丁もだけど、本文ページがとても素敵なデザインなので、とにかく書店でお手に取ってみることをおすすめします!。