本多 孝好『at Home』

at Home

at Home

帯で乙一さんが要水中眼鏡着用のこと(じゃないと涙が落ちすぎて本がヨレヨレになっちゃうから)なんて書かれているのでそれなりの心積もりをしてから読んだつもりではありましたが、タイトル作の終盤の畳みかけってか盛り上がり度は異常!。『家族のあり方』を描いた4つの短編が収録されているのですが、どれも所謂「普通の家族」とは違うのだけど、でも紛れもなく「家族」であり、そして「いいな」と思えました。今現在私自身が「家族」というものに不満・・・・・・・・・というわけではないけれど、まぁ・・・ちょっとした気持ちの問題を抱えているのもあって、なんだかとても、沁みました。「たかが家族、されど家族」。家族という社会における最小のコミュニティをどういう形で「運営」していくか、一番大切で一番重要なのってやっぱり「気持ち」なんだよなぁって、本多さんがこの本に込めた想いとは違うでしょうが、でも私にはそういうふうに受け取れて、そしたらちょっと気分が軽くなった気がしました。頑張ろっと。