『BLACK&WHITE -悪魔のテンシ 天使のアクマ-』@サンシャイン劇場

凄まじきドリタク祭りでございました。
(心は)ものすごい前のめりで堪能しつつも若干引いた。このわたしが引くって相当よ?(笑)。
というわけで、世界に向けて宣言します。

わたし今後はてらたく担ということでひとつよろしく!!


以下、内容に触れてます↓↓↓超長いぜ!!


あらすじとしては背中にお揃いの「18782」(イヤナヤツ)という番号を背負うおちこぼれ天使(タッくん)とおちこぼれ悪魔(ドーリ)が出会い、それぞれの目的のため行動を共にしているうちにやがてお互いを求め合うようになるが、お互いの気持ちを確かめあった二人には辛い運命が待ち受けていた。二人は出会ってはならない禁断の関係だったのだ!・・・ってな話。あえてそっち系の描写にしてみました(笑)。だってハッキリ言ってこれドリタク版ロミオとジュリエットだもん(笑)。


明確な1個体として描かれるのはタッくんとドーリだけでそれ以外は全員天使か悪魔かの「集団(種族)」として描かれていて(貴ちゃんのみどちらでもない存在)、それは世界は白と黒(善と悪)しかありえないのか?集団に馴染むことが出来ない存在は排除されるしかないのか?というテーマを際立たせるための手段なのでしょうが、それにしても随分と思い切ったドリタク舞台だなぁという印象でした。一応タッくんは「クロ」、ドーリは「シロ」って役名なのかな?定かじゃないんだけどそれらしき“呼称”はあるものの、あとは名前すらないですからね。
天使なのに悪魔のようなタッくんは白天使たちの中で一人黒い衣装を纏い、悪魔なのに天使のようなドーリは黒悪魔たちの中で一人白い衣装を纏う。人々の魂をいかに救うか天使たちが学ぶ中、一人「じゃあ死ねよ」と悪魔的な言葉を辛らつに吐きだすタッくんに、人々を苦しめるために「身代金5000万持ってこい」をいかに恐ろしげに言うか悪魔たちが練習する中、一人「ご、五万円用意していただけますでしょうかっ」とどうしても弱気になってしまうドーリ。まるですべてが反転しているかのごとき二人ですが、タッくんは何故だか自分が見え自分にしか見えない『死んだ男』に頼まれ5つ揃えば何でも願いが叶うという「ブルーガーネット」を集めるために、ドーリは偶然拾ったビデオテープが教えてくれた「トモダチ」を探すために、それぞれ天使と悪魔の集団から脱走。そして追われている最中に二人は運命的な出会いを果たすのです。


このドーリが見ちゃう「ビデオテープ」ってのが秀逸で、舞台下手端にテレビが置かれドーリはその画面を見てるという設定で、上手で実際にビデオの内容を演じるという演出なのですが、まずもじゃもじゃアフロの今井お兄さんが出てきて「トモダチ体操」というものをやり始めるわけです。これが最高(笑)。それが終わると第何番っつったかなー?58番とかそれぐらいだったんだけど(「いきなり58番っ!?」とかって驚くドーリw)、「トモダチに貸したDVDを返してもらう方法」=トモダチとの付き合い方をレクチャーしてくれるという内容で、ビデオの最後は必ず胸に下げた安っぽい石がついてるネックレスを掲げ
今井お兄さん「これがあればトモダチが出来る『トモダチン』。1つ8万円。2つだとなんと10万円!」
生徒役「安――――――――――い!!」
という代物w。
で、素直なドーリはそれに即感化されて「トモダチを作りたい!」と言い出すわけですw。
一方タッくんに「ブルーガーネット」の存在を教え誑かすのは背中に包丁が刺さった状態で死んでいる男・貴ちゃんです。ちょっと「人生ゲーム」*1の役と立ち位置が似てる感じの貴ちゃんは「トレジャーハンター」だと名乗り実際にブルーガーネットを1つ持っていて、おまけにブルーガーネットのありかが記されている地図も持ってるのね。それなのになぜタッくんに捜索を依頼したのかわかんなかったんだけど(貴ちゃんは実体がないからなのかと思ったんだけどでも宝石とか持ててるしなーと。それにトレジャーハンターを名乗るならばそれらしき格好にすると思うんだけど、どう見てもボロボロのサラリーマンって見た目なのもナゾ)、とにかく貴ちゃんはタッくんがオチコボレ天使であり自分の居場所がなくて世の中を壊してやりたいほど憎んでいることをひと目で見抜き、5つ集めて俺を生き返らせてくれよ、その代わり俺は俺が知っている“お前を白い天使にする方法”を教えてやるよと言葉巧みに唆すわけです。


そうして脱走した二人を追いかける悪魔チームのボスは戸谷。エクステ付けた腰ぐらいまでの黒髪+右目周りに黒い刺青(という設定だと思う)を施す戸谷超カッコイイ!!!。なんかますます痩せたんじゃない・・・?とか思ったんだけど、この役的にはそのゲソゲソガリガリ具合がピッタリで、まさしく真っ黒い羽を広げたサディストな悪魔って感じでこれはなかなかいい戸谷!。でも戸谷はドーリのバイブル「トモダチビデオ(笑)」の中で“より一ランク上の青春を味わうためには多少の挫折は必要だ編”で甲子園を目指す野球部のキャプテンでエース役も兼ねてるんだけど、そっちは微妙(笑)。
そんな戸谷率いる悪魔チームのメンバーは、壮一くん・貴ちゃん・伊藤くん・大村くん・平埜くん・結城くん・・・だったと思います。かなり良席で見ちゃったもんで舞台上にワラワラいると人が被りまくりでよく見えなくてちゃんと確認できなかったんだよー><。
一方の天使チームのリーダーは水田なんだけど、あのねぇ・・・・・・水田もカッコよかったの・・・・・・すごくカッコよかったの(←なぜだか認めたくない人)。戸谷もそうだけど背が高いってやっぱ一つの武器だと思うわ。
水田率いる天使チームは由次郎くん・今井くん・小関くん。そして吉卓・長卓・寺拓とタッくん合わせて全タクヤ勢ぞろいwww。
今回の舞台で最もよかったことってのはダンスでも演技でも脚本でも演出でもなく間違いなく『衣装』だと自信を持って断言しますが、天使チームは全員金髪〜茶色のふんわりくるくるパーマヘアで柔らかそうな白やオフホワイトの布を身体に幾重にも巻きつけ金のベルトで縛ってるような衣装でして、悪魔チームと比べて平均身長が高いこともあって重心が高いってか軽い感じなのね。そして凛々しい。悪魔チームは基本黒髪をべったりと撫でつけ同じように布を幾重にも巻きつけたような衣装ながらもハーフパンツにブーツだったりフードを被っていたりと“悪そう”な感じで、腰は常に落とし気味で威嚇するような感じ。こっちはまさに邪悪って感じなの。で、ドーリは天使に近い衣装ながらも片足は膝丈だったりちょっと拘束具っぽい布が巻き付いていたりして、タッくんもまた悪魔に近い衣装なんだけど足元まですっぽり隠れるひらひらした布を巻きつけた衣装なのね。
で、何が素晴らしいかって基本全員ノースリーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーブッ!!!細い二の腕や逞しい二の腕、真っ白い手首や日焼けした首元を惜しげもなく見せ付け、そしてそして全員脇がトゥルットゥル!!!!!!!!!!!!よくやったアミューズ!!!!!!!!!!。そこいらへんもチームわけの材料として考慮したんだと思うのですが、全体のイメージとして天使はほっそりと華奢で悪魔は適度に筋肉付いてるって感じなのね。まー戸谷はガリガリなんですけども(笑)。でも未だに少年体型をキープしてくれているドーリはまるで天使のように華奢でスラっとしてるし、タッくんは悪魔のようにガッシリとしているわけです。このギャップってか異物感が最高すぎた。つーかタッくんの上半身、特に肩から二の腕のラインが男らしすぎて全力ハァーーーーーーーーーーーーーーーン><なんだけど!!。タッくんってあんなにいい身体してたっけ!?むしろほっそりってかヒョロ長いイメージだったんだけど、タッくんが16人の中でいっちばん美しい肉体だと思ったわー。しかもタッくんすごい汗だくで熱演してて、その美しい首筋や胸元や二の腕が汗でキラッキラしてるわけですよ!!わたくし・・・・・・本気の本気でヤバかったです(笑)。


偶然で運命的な出会いをした二人はなんとか追っ手から逃れ、そしてお互いが同じようなオチコボレであり背中の番号が一緒だということを知る。この出会いは運命だとはしゃぎタッくんに「トモダチになろうよ」と言うドーリ。仔犬のように纏わりついてくるドーリを邪慳に払うタッくん。ハァーーーッ・・・幸せ・・・w。
ドーリ「これって・・・運命?・・・運命!!」
タッくん「偶然だ(キッパリ)」
ドーリ「トモダチになろうよっ」
タッくん「うるさいどけ」
ドーリ「ねえねえトモダチになろうよーっ」
タッくん「会ったばかりのやつとトモダチなんかになれるか」
ドーリ「じゃあいつになったらなってくれるの?」
タッくん「千年後」
ドーリ「やったー!千年後ねっ!約束だよっ!ってそれじゃ遅いよー><いますぐトモダチになりたいのっ」
そして
♪とっもっだっち とっもだち〜 とっもっだっちをつっくろお〜 きみが「トモ」で ぼくが「ダチ」〜 
とトモダチビデオで今井お兄さんがやっていたトモダチ体操の歌を歌いまくるドーリw。タッくんにペッタリと張り付きながらトモダチ体操をするドーリwww。で、勢いに任せてタッくんがブルーガーネットを探していることを聞き出したドーリは「それ集めるの手伝うから全部集まったらトモダチになってくれる?」と半ば強引に約束を取り付け、そんなこんなで二人は宝石探しの旅に出ます。


ド、ドーリかわええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!(心の中で絶叫)。
なにこのアホかわいい天使!いや悪魔!!この天真爛漫なドーリはまさに天使de悪魔!!!。タッくんに甘えるドーリなんざ見飽きてますが(笑)、タッくんを圧倒する勢いで無邪気に迫るドーリ激キャワ!!!!!!!しかも多分メイクだと思うんだけど(リアルに頬が上気していたのでないのなら(笑))両頬が赤いのね。それがむさキャワなの!!!!!。


二人がまず向かったのは「オカマの世界」。性別の矛盾ということか。
三人のダンス好きのオカマの薔薇からお題を与えられ、それをダンスで表現するタッくんとドーリ。三人のオカマはレッドとパープルとピンクのサテンシャツにベルボトム+アフロかつらでメイクガッツリとすごい扮装(これを衣装と呼びたくないw)なんで誰が誰だかサッパリでしたが(由次郎くんはいた・・・と思う)、このお題が日替わりの模様。なので日によって出来はマチマチかもですが、わたしが見た時はとにかくタッくんがキレキレでw、「オラウータンから人間になった瞬間の喜び」だの「流れ星に願いごとをしてたらその星が落ちてきた!」だのを見事にダンス(というか身体の動き)で表現してらっしゃいました。ちなみにドーリはまぁ・・・ダメよねw。でもいいの、ドーリはそんなだからかわいいんだもん。
続くは「SとMの世界」。これは相反する考えかたや性質のもの同士が引き合ってしまうという世界ってことなんだけど、えすえむ・・・・・・?(笑)。
頭に「S」とつけた青い人×3と「M」とつけた赤い人×3が何故だか二人羽織とかしだすカオスな世界なんだけどw、わたし・・・・・・ここで恋に堕ちてしまいましたっ><
てらたくに。
赤M水田の相方ポジションなんだけど、水田にケーキ(のクリーム)顔に擦りつけられるてらたく可愛すぎるっっっっっっっっ(両目からハート飛び出すエンドレス)。へにゃ〜って感じの困った笑顔を浮かべるんだけど、それがもんのすごいツボった!!そこへドリタクがやって来てワーワーするんだけど、思わずちょっとお前ら入ってくんなよ!!と思ったぐらいてらたくに目が釘付け!!w。なんかねー存在がピュアなの(笑)。俺を見ろ!って感じのギラギラ感がなくて、天使の時はリーダーとしてビシっとしてる水田がここぞとばかりにはしゃぎまくってるもんだから余計にってか逆にってかてらたくのピュアな存在感が引き立つというかねぇ・・・とにかくみんな見て!って感じ(笑)。
あとペアになってたのが誰かわかんなかったんだけど、二人羽織で水を飲むという高度な技に挑戦し胸元をべっちょべちょにした小関くんも相当かわいかったわー。俄然2ndへのモチベあがった!w。
で、反発しあうもの通しが引き合っちゃうってことで両手を広げた状態で背中合わせでくっつくドリタク&3組のSMペア。ここで水田が「磁石はSとMじゃなくてSとNだっちゃ☆(笑顔同封)」とか言うもんだからオタぴぎゃー(笑)。つーか身長はもはやそんなに差がないんだけどタッくんって手が異様に長いもんだから両手広げて手のひら重ねて背中合わせになると手のひら半分から先ぐらいが余っちゃうんだよね。だから指先を曲げてドーリの指を包むようにしてて俺ぴぎゃー全力ピギャー(笑)。
SMの世界の住人はブルーガーネットのことを知らず、嘘つくな俺はここにあると聞いたぞ!と口汚く問い詰めるタッくんですが、背中合わせでピッタリくっついたドーリが邪魔。離れる方法はなんて説明してたかよく分かんなかったんだけど、なんか背中合わせでタップダンス的なステップを踏んでましたw。二人のステップがいい感じに重なると離れて、ステップを止めるとまたくっついちゃうを繰り返し、焦れたタッくんが足元にあったレバーをガチャリってするとSMの人達は跡形もなく消えてしまい残されたのはドリタクのみ。そしてそのレバーの中にブルーガーネットがありました。・・・ってタップダンスに何の意味が・・・・・・^^。
次は「回文の世界」。回文ってのは上から読んでも下から読んでも同じ文になるってやつね。ここはドーリが大活躍!!「任天堂がうどん店に」とか「軽いノリのイルカ」とかもちろんセリフとして「覚えてる」んだろうけど、次から次へと高度な回文を連発し、それどころか回文ではない普通のセリフ(言葉)もサラっと後ろから読めちゃったりしてマジですごくて拍手喝采!!。まーすごいのはこれを考えた脚本家なんだけどw、そこはドーリすげーってことで(笑)。一番ウケたのは『世の中ね、顔かお金かなのよ』でした(笑)。ドーリが言うと超リアル(笑)。
あとこの世界の住人って多分結城くんだと思うんだけど、回文→さかさまってことで半分ぐらい逆立ちしっぱなしなのね。それも地味にすごかった。


ドーリの活躍で何もせずにブルーガーネットを手に入れることができたせいか、ほんのちょっと「トモダチ」に心を動かされつつあるタッくん。そんなタッくんを見て調子に乗ったドーリはタッくんにも「トモダチビデオ」を見せてあげようとするんだけど、ドーリを可愛く思い始めた自分を戒めるためかはたまたドーリがあまりにもうるさいからか(笑)、タッくんはデッキからテープを乱暴に引き出すのね。そしたらテープがびろ〜〜んと伸びちゃってドーリパニック。そんなドーリを猛々しい目線で一瞥し放ったらかしにして次の世界へとずんずん行っちゃうタッくん。どうしようどうしよう!と言いながら必死にテープを元に戻そうとするドーリなんだけど、逆に巻いちゃったらしく「あれっ!?逆だった!!どうしよう戻らないっ!トモダチ先生助けてっ><」って素で焦った口調で巻き巻きするドーリ・・・・・・・・・きゃわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ><><><なんとかテープを元に戻せて(笑)デッキに入れる前にテープ握り締めて「元通りになってますようにっ><お願いっ><><」って祈るドーリ可愛いよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん。
でも頑張り虚しくテープは元に戻らなくて、のびのび状態で「トモダチ体操」をする今井お兄さん改めトモダチ先生・・・w。でもドーリはそんなトモダチ先生の向こうに“何か”を感じたらしく、テープを取り出しギュッと握り締め、そしてタッくんの後を走って追いかけます。


その頃タッくんは天使に見つかり袋詰めに(天使怖いw)。捕らえられたタッくんを取り戻そうとしたドーリは剣を取り、天使の一人を傷つけてしまいます。
「それは天使に対する宣戦布告と受け止めてよろしいのですね?」
リーダー水田の宣言に合わせて戦いのポーズを決める天使たち。
これ!!ここがすっごいカッコよかった!!!!!!!!!!全員手をぶわーっと広げ華麗にポーズ決めるんだけど、まさに「天使が本気だしおった!!」って感じなのw。もちろんいちばんカッコいいのはてらたくな!!!。


最後の世界は「オセロの世界」。白いシャツに薄いグレーのダボダボパンツ、足元は裸足で白髪の少年は壮一くん。壮一くんは盲目なんだけど、見えているかのように一人オセロを楽しんでるところへやってきたドリタク。壮一くんの足元にブルーガーネットがあるのを見て「あの人目が見えないから簡単に貰えそうだね♪」と無邪気に言うドーリに対し、あまり乗り気じゃないっぽいタッくん。ドーリがいざブルーガーネットを手にしようとするとサッと拾った壮一くんは「君たちはこの石に触れることすらできないよ」と言います。二人がかりで石目掛けて飛び掛るも華麗にかわす壮一くん。それを見ていた貴ちゃんは痺れを切らし背中に刺さったナイフを抜き取り「これで殺しちゃえよ」と唆します。そのナイフを手にしたのはドーリ。そしてブルーガーネットを握った手を躊躇なく切り裂いたドーリは壮一くんに
「ごめんねー。痛くしてごめんねっ。君が悪いんだよ。さっさと渡してくれれば痛くしたりしなかったのに」
と全く悪びれず言います。
・・・・・・悪いドーリでたーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!(心の中で大歓喜)。わたしこの企画が発表されたとき絶対ドーリが天使で悪魔だと思ったんですよね。ていうか天使で悪魔なドーリが見たかったの。なんたってドーリの仕事の中で一番好きなのはホカベンの「サッカーしよーぜー」だからさw、この全く心篭ってない「ごめんねー」は最高だったわ!!!。それに「痛くしてごめんね」ってセリフもタマンネー!無邪気なんだけどだからこそ邪悪ってかさ、ゾクっとする言い方なのよね。ドーリはほんとこういうセリフが似合うわ!!。
そして壮一くんの身体の動きの美しさも素晴らしかった。この少年が“なぜ一人ぼっちなのか”とか“なぜ盲目なのか”とかってことは一切描かれないんだけど、所謂ラスボス的な存在として底知れない不気味さがあり、でもどこかもの哀しさも感じさせる身体の動きで、もちろん助走なしのアクロも披露!!やっぱ舞台上の壮一くんは華あるなー。
でさ、「痛くしてごめんね」というドーリの言葉にこれまでほどの「純粋さ」が感じられないのって、もはやドーリの中では世界=タッくんと同意になってるからなんだよね。大切なのはタッくん(との友情)で、タッくん以外は何もいらない、タッくんとトモダチになるためにはなんだってやる、例え人を傷つけてでもタッくんが欲しい!と思ってるからなんだと思った。そのキッカケというか、それを考えたのはのびのびになっちゃったトモダチビデオを見てた時だと思うんだけど、でもそれ以前にドーリはやっぱり「悪魔」なんだよなーと。


ついに5つのブルーガーネットを全て集めたドリタクに、さあ何を願う?と喜色満面で問う貴ちゃん。すると突然その場に崩れ落ち「あれ・・・おかしいな。すごい眠くなってきた」と言うドーリ。みるみるうちに意識が途切れ途切れになるドーリを見て焦るタッくん。すると貴ちゃんは不敵に笑い「そういえば一つ言い忘れてました。ブルーガーネットを集め願いを叶えようとすると、代わりに一つ大切なものを失うらしいですよ」と言う。
「俺にとって大切なものはこいつだっていうのか!?」
「そうみたいですねぇ(ニヤニヤ)」
しばし逡巡した後、タッくんはドーリを抱え起こし胸に抱きかかえ
「おいっ!おい寝るなっ!寝るなっつってんだよ!!」
「うるさいなぁ・・・。ねぇ・・・お願い・・・・・・トモダチの歌歌って・・・」
「あぁっ!?」
「お願い・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・♪とっも・・・っだっち とっも・・・だっち・・・とっもっだ・・ちを つっくろお〜」
ドーリを抱きながらたどたどしく歌うタッくん。
それを聞きながらうっすら笑みを浮かべて息絶えるドーリ。


なんだこれ(笑)。


なおも貴ちゃんはニヤニヤしながら「さあ、世界はあなたの思うがままです!早く願いごとを!!」とタッくんを煽ります。
するとタッくんは・・・・・・
「こいつを生き返らせてくれ」
「は?」
アホなこと言い出したタッくんの目を覚まさせようと、貴ちゃんはついに自分の素性を明かします。貴ちゃんは実は「矢ガモ」だったのです!。えー(笑)。二人で思うがままに世界をつくり変えようぜ!とタッくんに訴える貴ちゃんはきっと人間に遊び半分で矢を射られ死んでしまったんだろうね。人間を恨んでるんだろう。貴ちゃんはタッくんの「世の中を呪う」気持ちに反応し共感したのだろう。だから貴ちゃんはタッくんが見えたし、貴ちゃんの姿はタッくんにしか見えなかったと。
二人で一緒にこの腐った世界を叩き壊して俺たちの楽園を作ろうぜ!と必死で説得する貴ちゃんでしたが、タッくんの願いは変わらず
「頼む。こいつを生き返らせてくれ!!俺の・・・、俺の初めてのトモダチを生き返らせてくれ!!」
泣きながらそう懇願するタッくんの願いは聞き遂げられ、目を覚ますドーリ。
「あれ?泣いてるの?」
「泣いてねーよ」
「泣いてるじゃーーーーん」
「これは目から水が出ただけだっ」
そんな二人に絶望とも嫌悪ともとれる表情を浮かべながら貴ちゃんが「皆殺しの伝説」の話をし始めました。
二人の背にかかれた「18782」と「18782」を足すと「37564」。「ミナゴロシ」。二人の出会いは天使と悪魔の全面戦争の引き金になる運命だったのです。


なんだこれ(笑)。


そうと知っても「トモダチ」になった二人は離れることなどできません。手に手をとって天使と悪魔から必死で逃げようとします。
でも結局なんとかの門?に両手を持ち上げた状態で捕らわれてしまうタッくんw。トゥルットゥルの両脇モロ見えです。両脇モロ出し+汗ダクで喘ぐタッくん!!!!!!どうする!?どうするよ俺!?!?(笑)。
てかわたしてっきりこの捕らえられた場所って天使のテリトリーだと思ってたんだけど、貴ちゃんだったか悪魔だったかが「こんなところまで天使が来るとはな」とか言ってたから天使らしからぬ場所みたいだったのね。で、この後ドーリがタッくんを助け出し再び逃げるんだけど、下手から天使が、上手から悪魔が二人を追い詰め、二人を挟んで天使と悪魔がついに対峙するわけです。普通だったらってかイメージからすると悪魔の方が強そうじゃん?でもどう見ても天使の方が強そうってか腹黒そうなんだよね(笑)。この天使らしからぬ場所云々もそうだし、宣戦布告シーンもそうだし、どっちかと言うと天使の方が“攻めてる”感じなの。実際悪魔も追い詰めたドーリに対して「お前、えらいことしてくれたな」とか言うわけですよ。この「えらいこと」ってのは天使を切りつけ宣戦布告しちゃったことだとわたしは受け取ったんだけど、その言い方がなんか「どうすんだよ。お前のせいで天使と戦わなきゃならなくなったじゃねーかよ。こえーんだよ天使!」みたいな感じだったのがなんとも(笑)。


ここで天使対悪魔の戦いをダンスで見せるんだけど、これはカッコよかった。FROGSが大好きなわたしなので今回のダンスはどちらかと言えば好きではない(FROGSの方が断然好き)んだけど、両手両足をしなやかに動かすバレエっぽい天使ダンスに対してカチッカチっとした動きの悪魔ダンスとメリハリあるし、前述の通りの神衣装に加えグレーだかシルバーだかを基調にしたライティングもカッコよく、ほんとカッコよかったわー。
でも踊るとたちまち残念ってかリーダーオーラがなくなる戸谷・・・・・・(笑)。


そしてついに天使対悪魔の肉弾戦に突入するんだけど、ここの見所は間違いなくリーダー対決です!!。戸谷VS水田の同期対決キターーーーーーーーーーーーーーーーーー!!二人とも背が高くて見栄え(だけ)はめっちゃめちゃいいからカッコよかった!!つーかやっぱ戸谷!ダンスの残念さを取り返す勢いで戸谷がカッコイイ!!。体捌きのキレはもちろん背中越しに水田を射る目線の鋭さとかめったくそカッコイイの!!!(でも取り返すまではいかないけど^^)。
乱戦の中必死で逃げるドリタクでしたが、ついに天使の剣がタッくんを、悪魔の剣がドーリを貫く!!ってところでお互いを庇い、悪魔の剣に貫かれるタッくん、天使の剣に貫かれるドーリ。「皆殺しの伝説」を止める方法は「37564」の二人をこの世から排除すること・・・というわけで、目的は果たしたとそれぞれのアジトに戻る天使と悪魔。
残された瀕死のドーリとタッくん。
貫かれた傷から流れる血で染まる手を見ながらタッくんは言います。
「血って赤いんだな。忘れてた。クロとかシロとか言うけど、中身は同じアカなんだ・・・」
「お願い・・・僕より先に死なないでね・・・」
「なんでだよ・・・」
「だって・・・一人残されたら寂しいじゃん・・・」
「・・・・・・」
「おい」
「おい・・・!・・・先に逝っちまった。寂しいじゃねーかよ・・・」
一人残されたタッくんは気力を振り絞って立ち上がり、
「と・・・もっ・・・だっ・・・ち と・・・もだち・・・」
トモダチ体操を口ずさみ、やがて力尽きる。


暗転の後天使でも悪魔でもない“どちらでもないモノたち”が舞台をゆっくりと横切る中、その背後で「灰色の服」を着たドーリとタッくんが見つめあい手を伸ばしあったところで終劇。



・・・・・・・・・
ええええええええええええええええええええええ!?重っ!!!!!!!。
悲劇ってかドリタクが二人とも死んじゃうのはいいんだ。それはいいんだけどさ、救いなくねえ!?。だってドーリとタッくんは悪くないじゃん!オチコボレ同士がトモダチになったってだけじゃん。最後のシーンが意図することってのは天使や悪魔という立場を越えたところで、シロでもクロでもなくドーリとタッくんとして二人はトモダチになれました・・・ってことかもだけど、もしかしたら「人間」になったのかもしれないけれど、でも結果的には「排除」されて終わったわけでさ、そりゃ世の中そういうもんだってのは分かってるけどだからってキラキラアミューズ舞台でそんなもの突きつけなくてもいいじゃないか・・・・・・とか思った。Dボ舞台もそういうとこあるんだけど、この手の舞台で後味悪いの見たくないんだもん。こういう舞台をやらせることで若手の経験値を上げるってのも目的の一つではあるんだろうし、こういう話は決して嫌いじゃないんです。だがそれをこの子らで見ることは望んでないんだよ。アミューズはもうちょい“分かってる”事務所だと思ってたんだけどなぁ。
でも通路を無駄に多用したのは“分かってた”けどw。世界から世界の移動時にドリタクがやたら客席を行ったり来たりするんだけど、タッくんがマジ汗ダクなもんで異様にドキドキしてしまいましたw。


これまでのクソ長い感想の中で散々書いてきましたが、最後に目に付いたキャストの一言感想を。
まずはなんと言ってもてらたくな!しつこいけどてらたくな!背が高くて手足長いから天使の衣装が映えるのなんのって!。育ち良さそうでおっとりしてそうなサッパリ顔。誰っぽい?と聞かれたら「馬場さん系」と即答します。今すぐ眼鏡をかけてほしい。前述の顔面ケーキだけでなく、悪魔が人間の脇の下にある「肝」を抜き取る練習をする場面で小っちゃい子供を持つ母親役としても登場するんだけど、「やめてくださいっ」と悲鳴をあげながら戸谷に跨がれ押し倒されるてらたくに全力ハァハァ(笑)。もう一度言う。戸谷に押し倒されるてらたく最高(笑)。
で、その時子供役をやってたのが新菊丸の小関くんなんだけど、小関くん写真で見るよりずっとかわいいです!!!!!ドリ厨の妹さんはなんの情報を持たない状態で「これがいい」と小関くんを選んでおった。さすがドリ厨でミュ厨w。そういう目で見てたからかもしれませんが笑顔と体重を感じさせない雰囲気が菊丸っぽいかと。
平埜くんは全くわからなかったです・・・。SMの世界で小関くんのパートナーだったのが平埜くんらしいのですが、小関くんのあまりのかわいさってかてらたくに夢中で全然見てなかった(笑)。
蛙キャストはやはり安定感があるなと。安定感というよりも安心感と言ったほうが正しいかな。貴ちゃんは矢ガモ、由次郎くんはオカマ、壮一くんは目の見えない少年(こうやって列記するとどんな舞台だよ!って思うよなw)役を許された範囲内でしっかりと演じてるって感じ。この「許された範囲」ってのが重要で、同じ事務所の若手くくりとはいえ16人の演技力だったり経験値だったりってかなり違うと思うのね。そんな中で例えば特に“上手い”貴ちゃんが思いっきりやりたいようにやってしまったら確実にバランス崩れちゃうと思う。だからいい意味で力をセーブしながら後輩たちを引っ張っていたなと。でもダンスは全力!ここぞとばかりに群舞のドセンで本気ダンスする壮一くんがカッコイイったらもう!隣戸谷なんだからちょっと気使ってあげて・・・お願いだから・・・とすら思いました(笑)。
ドーリは散々かわいいかわいい書いてきたからもういいか(笑)。最近グッと大人っぽくなってきたドーリにもはや「可愛い」という形容詞は相応しくないのではないだろうか?なんて思ってたんだけど、まだまだクッソ可愛いぜ!!?(笑)。トモダチビデオ見ながらコクコク頷いたりお尻を割ってみたり(そういうフリがあるのw)、タッくんの言葉尻捉えて真似っこしてみたり、全身全霊で「可愛い物体」でした。てかタッくんに甘えるってか懐くってかそんな風に見せつつも実は攻めてるのはドーリ(笑)な空気感がリアルすぎ。前述したけどそんな中でチラ見えするタッくんのためなら人を傷つけることも厭わない「悪魔の本質」はさすがドーリ先輩!!だし、いやいや〜久々にこのドーリはキタわ。
そしてそしてタッくんです。植原さんやっぱスゲエ!。どんな役でもそれなりにこなしてみせる植原さんではありますが、今回はマジ全力!!!って感じ。OPのダンスから本気炸裂。舞台上で髪の毛がビチョビチョになるほど汗ダラダラの植原さんとか初めてみたもんね。以前フクロウ役をやるときに舞台上でスイッチ切ったらそこでおしまいだって言ってたタッくんですが、その意味では今回の「クロ」で押し続けなければならないスイッチの重さはフクロウ以上だったんじゃないかなぁ。オチコボレと云えども天使は天使なんだからそこまでガラ悪くなくてもいいんじゃないの?wと思ってしまったほどドス利かせた声のオラオラ兄ちゃんで、こういう要素素のタッくんにはないと思うもん。てかこの作った声が非常に辛そうで・・・やってる方もだけど聞いてる方も(聞き)苦しいし、悪魔リーダーの戸谷なんかはそこまで作ってなかったわけだしもうちょっと普通でいいんじゃないかなーとか思った。最後までもつといいけど・・・。
あれ?そういやキノコ被ったヤクザとタッくんがだるまさんが転んだやってたんだけど、あれどこの場面だ?前後とのつなぎは全く記憶にありませんが^^、なんか頭にキノコ被った893スーツの4人組がだるまさんが転んだしてるところにタッくんがナチュラルに混じり見事なバク転を決めつつ圧勝するって場面があって、そこ超カッコよかった。だるまさんが転んだでカッコイイもないんだけどさw、「だるまさんが転ん」で華麗なアクロを決めて「だ」でビシっとヒーローっぽいポーズ決めたり、負けたヤクザが「俺たちはヤクザだからヤクザ流のだるまさんが転んだで勝負しようぜぇ〜」ってなことで再戦が始まった瞬間「だるまさんが」で3人のヤクザをワンパンチワンキックでぶちのめし「転んだ」で振り向いた鬼が「なんだよこれ〜><」とか言った瞬間鬼も仕留める植原さんパねえっす!!みたいなね(笑)。
で、ドーリが隠し切れない「悪魔っぷり」を見せてくれた一方でタッくんはやっぱりお兄ちゃんってかさ、悪魔たちにボロクソ言われるドーリを背中に庇い「こいつはスゲーやつなんだ!オチコボレなんかじゃねえ!」とか言ってくれちゃうわけですよ。なんて言い合いしてたか覚えてないんだけど言い合いしてる最中気が付いたらドーリが言ってることを言っちゃってドーリに「ほらー!」とかってニンマリ笑われて口とんがらかしてスネたりだとか、怪我してる腕をドーリに捕まれ素の声で「あっ・・・腕は・・・掴まないで痛い・・・><」とヘタレたりとか、可愛いところもあるわけですよ!。きっとこれが本来の姿なんだろうなーと。そんなタッくんがこんなにも歪んでしまったのは周りの天使(てらたくとかてらたくとかてらたくとか)たちが“見た目”が違うからというただそれだけでタッくんを除け者にするようなことをしたからなんだろうなと。実際は萌えネタとして用意してくれただけだろうけど(笑)そんなことを思ったりしました。


期待していた・・・というか、わたしが求めていたようなものとはちょっと違ったものの、これだけ感想かけるぐらい楽んでしまいました(笑)。
なんといってもてらたくが俺的収穫!てらたくという逸材に気付けただけで見た甲斐あったわ!。
これFROGSの後継舞台という位置付けなのかなぁ?でも卒業したはずのドーリが出てるってことは違う・・・よね?。事務所の若手のみで年に何回も舞台やるのはいくら現在飛ぶ鳥を落とす勢いのアミューズ若手といえども難しいことだとは思うんで、これはこれとして、FROGSみたいにいっぱい踊って最後は「楽しかったー!」って言って終わる舞台もやって欲しいなと思います。ぶらほとFROGSっぽいのをを年ごとにやるとかさ。あとまぁドリタクの役を交換するのは当たり前ってか想像できてしまうんで、ドリタクはそのままで天使と悪魔をそっくり交換したものが見たいかなー。現悪魔チームの天使気持ち悪そうだけど(笑)。

*1:昨年のGAMEで上映されたドーリ主演作