沼田 まほかる『痺れる』

痺れる

痺れる

9篇からなるホラー短編集です。
目に見える形での恐怖ではなく、一番怖いのは「人の心」である。全てに共通するのは他人の心であれ自分の心であれ、人の心に巣食う“何か”である・・・という非常に日本的な作品ばかりでした。
中でも「テンガロンハット」は家を訪ね続ける男の恐怖だけでなく、そんな男を求めてしまう女の気持ちまで踏み込んでいて、とても良かった。