本多 孝好『チェーン・ポイズン』

チェーン・ポイズン (100周年書き下ろし)

チェーン・ポイズン (100周年書き下ろし)

私の中の本多孝好のイメージって、“良くも悪くも青臭い”なのですが、そのイメージを壊すことなく新しいステージに上がったな、という印象でした。この人らしさを思いっきり発揮しつつも物語全体にかけられた謎(まぁそれほどビックリ仰天するほどのものではないんだけど)とのバランスがなかなか良かった。特別誘導するような描写はなかったのに、そもそもの出発点から勘違いというか思い違いをさせられてたのは上手いなと思いました。
語り部の1人である“おばちゃん”の属性が私にとってはちょっとリアルすぎて読みながら胃がチクチクしました・・・。そ、そうかぁ・・・おばちゃんかぁ・・・・・・と。