戸梶 圭太『判決の誤差』

判決の誤差

判決の誤差

裁判員制度をやると決めたえらい人たちこそこの本を読むべきです。底辺のリアルがここにある!!
内容こそアレだし裁判員達もバリキチばかりだし傍聴者のノリもネットで裁判員の素性を明らかにしちゃう人々もいつもの戸梶ワールドの住人たちではあるんだけど、これは決して誇張ではないと思う。これに近いことがきっとあると思うし起こりうると思う。そもそも裁判員制度って、量刑を決めてるえらい人たちの俺らの仕事って激務なのに下界の人間(一般市民のこと)どもは全然尊敬しないよなー。ここはどんだけ凄い仕事してるのか体験させて思い知らせてやろうぜー!ついでにちょっとでも負担が減ればラッキー!みたいな?ってのが発端だと思っているのですが、そもそもが下界の人間とは住んでる世界が違うえらい人達だからさ、一般市民の中にどれほどどうしようもない人間がいるかってことを根本的に分かってないと思う。それぞれ私生活で悩みを抱えてたり心を含めた体調に問題があったり、それこそ人のことを考えてる余裕ないって人のほうが少なからずいる・・・どころかむしろ多いんじゃないか?ということが理解できないのだと思う。被告が別次元の存在なのは当然として、チーム(笑)である裁判員もまたお互いがなんの共通点もない存在なわけで、そんな人が集まって人の運命を決めることがどれほど危険なことか分かってるのだろうか?それこそ「昨日めちゃめちゃムカつくことがあったから刑重くしちゃお☆」とか考えるやつがいても不思議じゃないのが今の日本という国なのに。
とこの本を読んで思いました。