『あしたの、喜多善男』第10話

なんかちょっと今回はどう感想を書いたらいいかさっぱり分からないわ。ネガティブ善男と喜多さんが向き合い融合し、ネオ喜多善男になった瞬間の衝撃を言い表す言葉が見つからない。まぁね、三波さんにちょっと言われたぐらいでネガティブ人格が消える(というか統合されたってことなのかな)ってのは実際喜多さんの頭と心の中がどういう状態だったのかはっきりしないとは言えああいう精神世界の描き方としてはちょっと簡単すぎる気はするけど、そういうものを圧倒してしまうコヒさんの演技だった。これまで喜多さんにイジワルばっか言って追い詰めるイヤな奴だったネガティブが消える瞬間に見せた弱気な表情というか哀しげな表情がなんていうか・・・堪らなくて、ネガティブもキツイ事を全て押し付けられてずっとずっと辛かっただろうなーって、ネガティブもひっくるめて喜多さんが可哀想で、そして愛おしく思えてしまった。わたしが言うなって感じなんだけど、やっぱり演技力ってなによりも大事なんだと思ったわ。
喜多さんはいつから知ってたんだろう・・・いつ全てを知ったんだろう・・・・・・。全てを知った上で笑顔を浮かべてた喜多さんの心中を想うとダメだー、全てを知った上で「平太さんとリカさんはそんな人じゃない。悪い人じゃないですよ」って言ってのける喜多さんの気持ちを想うとダメだー!ロッカー越しの「さよなら」って何それ!!安易に「泣ける」なんて言葉を使いたくないわ・・・(泣いたけどw)。今回全編捨てシーンナシってぐらい密度が濃かったんだけど、そんな中で一番グッときたのが平太さんの店に喜多さんがお別れを言いに来るところで缶コーヒーを譲り合うシーンでした。あったかいのと冷たいのを一本ずつ買ってきた喜多さんが平太さんに冷たい方を渡すと、平太さんが「普通こういう時はあったかいのでしょ」って言う。喜多さんが「じゃあこっちどうぞ」ってあったかいほうを渡そうとすると平太さんは「いいよこっちで」と返す。そして「喜多さんが好きなほう(を選べば)でいいよ」と言うと、喜多さんはいつもの薄い笑みを浮かべながら「じゃあボクは冷たいほうで」って言って平太さんにあったかい方を渡したシーン。前にもこういうことあったんだけど、今回はネオ喜多善男が感情をぶつけてしまった後、喜多さんが平太さんの企み事を知っていたことが明らかになった後なわけで、それでも変わらず、ほんと何気ないシーンなんだけど、二人の性格とか関係性がギュッと詰まっててホッコリするんだけど切なくて、ギリギリの優しさ・・・そんな感じがするんだよな。その後に平太さんが「金が欲しかったんだよ」ってちゃんと自分の口から喜多さんに言えたのもホッとしたとういうか、ちょっと救いだったかなーって。

これまで全くいいとこナシだった金髪男が出来る男・杉本さんになぜあれほどまで重宝されかわいがられてるのかと不思議だったんだけど、なるほど、あの男はモテ男だったんだなw。初回から鼻にガーゼ貼っつけてるから忘れてたけど、丸山くん実はイケメンだもんねw。

ダークサイドに入ったキャナメは文句ナシ!!!確かに「今日のあなたが一番魅力的だわ」(byみずほ)だったわ!!


残すはあと1回。EDがまずリカと森脇が喜多さんの11日後に自らの意思で死ぬという目的の邪魔をし、再会した三波さんはすまなかったと頭を下げてくれたことで悪→善とまではさすがにいかないけどでも少なくとも喜多さんにとって害をなす存在ではなくなった(白い服着てるし)と物語の行方を暗示させる作りになってることを考えると、同じように白い服を着てるみずほとも喜多さんにとって善きことがあって、そして最後に平太さんが待つゴールに飛び込む・・・のかな。平太さんは喜多さんに死なないで欲しいと思ってるわけで、ということは平太さんが待つゴールは喜多さんが生きるということだと思うの!飯田譲治だけにどっちに転ぶか不安なんだけど、とにかくしのぶじゃないけど “お願いだから平太さん、喜多さんを死なせないで!!”ってそれだけは心から思う。