辻村 深月『名前探しの放課後』

名前探しの放課後(上)

名前探しの放課後(上)

名前探しの放課後(下)

名前探しの放課後(下)

依田いつかはジャスコの屋上でふいに違和感を感じ、3ヶ月後からタイムスリップしたことに気付く。いつかの記憶にあるのはこれから同じ学校の“誰か”が自殺するという事実。いつかはクラスメイトの坂崎あすなたちとともにこれから自殺する同級生の“名前探し”を始める。


若干内容に触れてます。





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華やかで目立つ子たちの中に地味で真面目でさほど目立たない普通のわたしが混じったことで、自分と同じレベルの子たちへの優越感と本来自分がいる場所ではないと思う劣等感とかコンプレックスとかそういう気持ちが入り混じるってのは(華やかチームのキャラクター設定も含めて)お得意のキャラ像なんでカッコイイ男の子と両想いになるのも含めて今更なんとも思いませんが、今回の起承転結でいったら転のパート(いじめっ子といじめられっ子の関係)はちょっと無理じゃないかなーと思った。てかお前らどんだけ演技達者なんだよと。この二人の行動はすべてあすな目線での描写なんでアンフェアだとまでは言いませんが、へんな言い方だけど本当のターゲットのためにこんなことをする説得力に欠ける気がした。もっと他にシナリオなかったのかよと。高校生の中では“いじめ”が最も身近でありがちで思いつきやすいアイテムなのかもしれないけど。