『ハゲタカ』第2回「ゴールデン・パラシュート」

もうヤバイです。この南朋さんの素敵っぷりったらもう尋常じゃないレベル。銀行の債権額をペンでまるく囲む動作だけでも失禁モノのカッコよさ。今わたしが世界でいちばんすきなひとがオダギリさんから大森南朋さんになりました。とりあえずこのドラマが終わるまでは・・・・・・・・・多分。
サンデーのパーティでバーテン役やってるのは俺が地味に注目してる山本浩司さんではないか!ちょっとしたシーンでも誰が出てるかわかんないから全然気が抜けないこのドラマ。1話では鷲津とアランしか目立たなかったホライズン側のキャストも何気に濃いなw。嶋田久作さんに志賀さんだもん。それぞれが得意分野?を生かして銀行にガンガン債権の買取を持ちかける中、志賀さん演じる中延はサウナで裸の交渉とはまたベタなwww。むしろ南朋さんのサウナ姿が見たかったわけですがー。笑顔ゼロで冷淡に理知的に交渉に挑む鷲津に対して、鷲津の言ったことを笑顔でソフトに説明しなおすアランというコンビネーションも抜群だなホライズン。名物女社長の息子・伸彰にゴールデンパラシュートを持ちかける時の演出とか神だもんw。それまで冷静だった鷲津がいきなりチンピラ口調で激昂→失礼、取り乱しましたw→部下が三人ジュラルミンケースを持って現れる→あたりに誰もいないか確認してから襖をきっちり閉める→3億の現ナマドォーーーーーーン!!! んもうホライズンさんったら演出上手w。この段取りの巧妙さは絶対にリハやったはず。あの会議室で練習したのかと思うと・・・wそして隣の部屋でタイミングを見計らいながらスタンバってたと思うと・・・wwwもう完璧にホライズン派なわたしですw。
それを差し引いても、今のとこハゲタカ(ホライズン)の何が悪いのか?という感じだよな。1話の旅館の時も思ったけど、借りたものを返さないくせに言うことだけはご立派で、人情とか情けとかそんな目に見えない定かじゃないものが最後の最後にあると思ってる日本という国の甘さ。今回のバカ女社長なんか典型的だよな。そしてあんなどうしようもない経営陣を頭に置いてる会社でも、天下り先だからと特別扱いで救おうとする銀行もクソ。やっぱり芝野がエースだとは思えないなぁ。何十年銀行員やってんだか知らんけど、今頃何青臭いこと言ってんの?って感じだもん。「人が一人死んでるんだぞ」とかお前が言うなと。デカイ会社、それもいろんな意味で知名度のある会社は守られて、小さな工場は見捨てられる・・・あたしは直接そういう話に触れたことはないし、身近にそういう目にあった人がいるわけでもないけど、でもそういう話はきっとよくあることで、当たり前の社会の構図なのかもしれないけど、やっぱり腹立たしく思う。芝野が鷲津に滔々とやり込められてんの見てちょっとすっきりしたもん。今じゃハゲタカと呼ばれる鷲津だけど、未だにあの工場の工賃をちゃんと覚えてて、200万の重み、お金の重みをちゃんと知っている人なんだろうな。「毎日車の部品(ネジ)を必死に作っても、その部品を使った車は買えない」「綺麗事言っても、金がなきゃ始まんない」上っ面だけの綺麗事並べる芝野の言葉に比べて、鷲津の言葉には中身があると思う。
そして西野旅館の息子“にしの おさむ B型”はそのことに気がついてるんだろう。1話にも増して存在感というか色気が増してる落ちぶれた西野旅館の息子さん。「なに、何か用?」って一言だけで空気が緊張したのにはビックリしました。ほんとすごいな龍平。「晴れの日に傘貸してくれて、雨の日に傘取り上げる」ってうまいこと言うなあの父ちゃんと思ったら、なんでも銀行を表現するときによく使われる言葉なんですってね。思わず感心したのにー。そして、おさむの血液型がB型なのが妙なリアリティwあれは絶対ABよりのB型だ。間違ってもA型じゃない。
今回は最後の最後でホライズンを出し抜いた芝野でしたが、結局あれはどういうことなんだ?芝野の発案というよりもホライズンの尻馬に乗っただけのような気がするんだけど。結局主導権がホライズンにあるか三葉にあるかの違いだけだよな?まぁ、昔からの付き合いがあるメインバンクかハゲタカファンドかってところに相当の違いがあるわけだけど。なんとなく社長以外の大河内家の人間も、息子の伸彰含めみんな自分の利益しか考えてない人間っぽかったから、会社の再建よりも現金貰ってあとは役員報酬と株の配当金で働かずに生きてくほうを選びそうに思えたわけで、それを説得したのがエースの芝野ということなのだろうけど、そんな大河内家の人達だけにそこもちょっとは見せてくれないとなー、ただでさえエースに見えない芝野なのに・・・。

栗山さん演じる記者・三島が芝野に鷲津の話を聞くときに、「これはオフレコで」と言葉に出さず手帳を閉じることで表現したり、大型テレビに映る女社長の前を横切る鷲津とか、時々グッとくる演出があって嬉しくなりますが、三島が鷲津を訪ねる方法がワンパターン(いつも待ち伏せしてて「鷲津さん!話を聞かせてください!」と弾丸アタック)、対面したあとで芝野が鷲津を呼び止めるのもワンパターンってのがちょっと気になりました。そのうちに芝野を呼び止める鷲津ってのがあるんだろうし、いくら弾丸アタックを受けても応じようとしない鷲津が三島から渡された名刺を捨てずに全部とってあるというきゅんとするシーンには繋がったけど。

今回の鷲津というか南朋さん。芝野を「せんぱい」と呼ぶその言い方がものっそいセクシー。女社長にお茶ぶっかけられてあたまから雫が滴る南朋さんもまたセクシー。くはーっ、たまりません。そして今回一番ウヒョーイ!だったのは、回想シーンでYシャツの背中を汗で濡らしながらネジを必死に探し、見つけたご褒美にビールもらえたと思ったらオッサン(三島父)に「はいカンパ」と貯金箱を突き出され「えへへ・・・かんぱーい!」と笑いながらつまんないシャレを言う若かりし頃の鷲津の姿でございました。ぜんっぜん今の鷲津と違うんだもん。ああ、これなら芝野が最初かつての部下だと気がつかなくても不思議じゃないかもなぁって思った。南朋さんのあの演じわけはやっぱりすごいわ。そして芝野に出し抜かれて静かにくやしがる鷲津もまた素敵。素敵すぎて目が回りそう。