灰色のピーターパン―池袋ウエストゲートパーク〈6〉 (池袋ウエストゲートパーク (6))
- 作者: 石田衣良
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2006/06
- メディア: 単行本
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仮面ライダー威吹鬼を演じた渋江譲二さんが「池袋ウエストゲートパークの新刊にイブキのラッパの話が出てる!」と驚いてらっしゃったので、な、なんだってぇぇぇぇ!?と慌てて読んだ次第。しっかり出てました。しかもものすごくいい使われ方をしてました。作中では単なる「ラッパ」扱いなのですが、あれって威吹鬼の烈風よね??(ストーリーの小道具としてラッパが一番使い勝手が良さそうだったのでしょうが)たとえどんな子供であれ数ある武器(おもちゃ)の中で烈風を選んだ子供とは友達になれると思った。
このシリーズに関しては、いい言い方をすれば安心して読んでいられる、悪い言い方をすれば変わり映えがしない、もはやスーパー戦隊のような予定調和感を感じます。でも別にそれが悪いとは思わない。前作がそれほど池袋という街を感じさせるようなものではなかったので、このシリーズの行く先を若干心配していたのですが、今作はちゃんと池袋の街で収まってくれていて一安心。その上、このシリーズを読み続けるにあたって私の興味はとにかくキングにしかないので、白を基調にしたファッションで氷点下ボイスで話し、ときどきはちょっと笑うキングが全作に登場しただけで満足できてしまいました。特に今作ではキングの前のキング(変な言い方)が登場するし、雨の中ビニール傘を差して歩くキング(マコトの傘と交換したからで、キングのマイ傘は15万円のハンドメイド、ロンドン製)という珍しいものが見れる(というか読める)のです。私にとってはこのシーンだけで1,524円の価値がありました。あぁキングが好きすぎる。