- 作者: 金城一紀,矢ヶ瀬智子
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/07/01
- メディア: 単行本
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映画も見ようと思っているので、リハビリがてら「フライ〜」から読みなおしました。ところどころに前作に絡んだ記述があるので、読み直しといて良かった。石原隆太郎とか言われても多分誰だっけ?って思ったもんな。
今回の主人公は女子高生。たまたまゾンビーズと出会い、共に冒険することになるのですが、この女子高生がちょっと弱い。ゾンビーズと出会う以前の描写が少ないから、成長が分かりにくい。お嬢様学校に通う普通の真面目な女子高生なりの葛藤みたいなものも伝わってこないし、そんな子が自ら舜臣に格闘技を習うってのもどうも不自然な感じ。映画化と絡めての出版で、ある程度舜臣の描写が必要だったのだろうけど、だったら普通に恋愛方面にしちゃってもよかったんじゃないかな。シリーズの空気変わっちゃうけど。
空気といえば、これまでの2作がいい意味でオチコボレ男子高校生たちの青春物語だったのに比べて、「クールに構えるのもいいけど、若いうちは頭よりも心や魂で感じたことを大切にしたほうがいいよ」(舜臣談)という感じで、メッセージ性が強い。映画から流れる若い読者(とくに女の子)も多いだろうし、今回はこれでよかったと思う。
ゾンビーズの人たちは相変わらずですが、山下の扱いがさらにすごいことになってます。スケキヨとかありえないから!今回は、女の子が主役だからかアギーの出番が多くて、アギー萌えな私にとってはウヒョウヒョでした。頬に手を当てられただけで失神しそうになるって、どんだけオトコマエなんだっての。高校生ではなくなったゾンビーズ達の今後があるのかどうか分かりませんが、アギーのその後は猛烈読みたい。