早川 大介『ジャイロ!』

ジャイロ!

ジャイロ!

第45回群像新人文学賞受賞作。ものすごく薄い本であるにもかかわらず、読み終わるまで時間がかかった。それは、つまらないからとか馴染めないからとかそういうことが原因なのではなく、うまく表現できないことがもどかしいけれど、言葉に個性があると思ったから。何かいい事を言ってるとかそういうのではなく、表現もテンポも独特だということ。で、言葉の選び方がとても好きだと思った。あーそういう表現ができるんだなぁなんて思いながら読んでたら思わず時間がかかってしまった。といっても、話の内容は全然たいしたことはない。むしろつまんない。いいのか悪いのかどっちだよって自分でも思うけど、とにかくすごく心のどっかに響きました。いつかきっと大傑作を書いてくれる人なんじゃないかと思った。