黒川 博行『八号古墳に消えて』

八号古墳に消えて (創元推理文庫)

八号古墳に消えて (創元推理文庫)


またまた言います。言わせてください。東京創元社さま、ありがとうございます。
本気で読みたくてたまらなかった一冊であります。考古学界、遺跡発掘、大学教授のポスト争いを背景とする連続殺人事件、そしてダイイングメッセージの意味は!?ですよ!これを読まずしてどうする!ぐらいの勢いで待ちに待ちに待ちまくった八号古墳なのです。連続殺人ですよ。いっぱい死にます。殺害方法(トリックと言うほどではないけれども)もなるほどねぇって感じだし、強引なまでのマメちゃんの野生のカンに導かれての結末もばっちり決まっていると思います。相変わらず、黒マメコンビの会話も軽妙。今作は事件自体が難しい分、いつも以上に会話が引き立ってると感じました。ラストの黒さん、素敵です。あ〜、読めてよかった。次は3月、「海の稜線」ですよ。創元は神だと思う。ほんと。