有栖川有栖『女王国の城』

女王国の城 (創元クライム・クラブ)

女王国の城 (創元クライム・クラブ)

待ちに待ちに待ちに待った(もういくら言っても言い足りないぐらい待った)学生アリスシリーズ。江神オタにはたまらないシチュエーションから物語が始まり、江神オタとしてはうれし涙がボロっと出ちゃうようなエピソードで物語が終わるんだもん、もうこれ以上のプレゼントはない!ってぐらい読んでて嬉しくてたまらなかった。作中では双頭からほとんど時間が流れてないってのに読んでる私には長すぎるほどの時間が流れてることに若干ショックというか、複雑な感情がよぎったりしましたが、江神さんだけでなく、EMCのメンバーをまた再び読める幸せったら予想以上でした。私本当にこのシリーズ好きなんだなぁ。
待たせた分のサービスか電車の中で読むにはちょっと握力が辛いほどかなりの文量で、過程では若干荒さが目についたりもしたけど(銃絡みと施設の描写と過去の密室の描写)、連続殺人の方はこの人かなーって犯人の予想はついたもののもう1つの謎というか疑問の方は宗教団体という特殊な世界特有の事情がキーになるかと思ってたんで、普通であれば当然想定できるはずなのにそれが煙幕になって一瞬も頭をかすめなかった真相にはほえーってアホ面で感心しました。あと織田さんのバイクアクションに全力でときめいた!私これまで強いて言えば望月派だったんだけど、織田派になるかも。
学生アリスの新作を読んでるんだ!って興奮した状態で読んだので(それでも大切に4日かけて読んだけど!)読み落とししてる部分が多々あるだろうから、お正月あたりにもう一度ゆっくりじっくり読もう。