新堂冬樹 『炎と氷』

炎と氷

炎と氷

新堂久々の闇金モノ。やー待ってました。あたしはやっぱりこういう新堂が好きらしい。今回は闇金男が二人。競馬金融を営む炎の男 世羅と風俗金融を営む氷の男 若瀬の友情と裏切りということで、なかなかエンターテイメントしてます。分りやすい設定かな。相変わらず笑えるサブキャラが盛りだくさんです。花島と志村が素晴らしく気持ちわるい。でも「快感ヴォイス」がでてこなかったのが、ちょっとさびしかったり。あ、「破廉恥ボディ」は好きかも。ラストの堅気とヤクザ入り乱れての暴力シーンは圧巻ですね。笑えます。絵が浮かびます。でも、ここのとこ『忘れ雪』とかケッ売れせん狙いやがって!って路線に走りつつあった影響か、微妙にさわやかというか、ラストとかホロリっぽいんだよなぁ。ちょっといい話になっちゃってる。結構分厚めな本なのに、内容がいまいち薄い感じ。なんて言ってても、やはり新堂好きなあたしなのですね(人格疑われそうですけど・・・)。
それにしても、最近●富士のニュースとか、闇金の帝王が捕まったニュースとか見てると新堂思い出しちゃって、笑いそうになっちゃうんですよね。よく「なんだと!?うら!?」とか「おお!?ナメてんのか?ワレ!?」とか出てくるんですけど、ホントに言ってたりするんだろうなぁとか思って。実際、怖い世界なんだろうけど・・・。