『おんな城主 直虎』第3回「おとわ危機一髪」

蹴鞠ってみんなで蹴りあう優雅なお遊びだと思ってたんだけど、リフティング対決なんてものがあったんだ。
って思いながら見てたんだけど、そうかこれ静岡の話か。なら納得(笑)。
初回から今川結構優しくね?ってのはちょいちょい思わされてきたことですが、何回勝負したんだか知らんけど(龍王丸様かなり息切らしてらっしゃったから結構しつこく「もう一戦!」ってやったんだろうなぁ・・・)何回も勝負したなかでたった一回勝っただけで「人質免除」という『褒美』を下さるとか今川神かよと(笑)。
そのあと「これから井伊には働いてもらわなきゃならないから(餌をやった)」ってなことを言ってたし、「お仕置きが過ぎた(から井伊が小野の息子誘拐しおった)」とも言ってたんで今川にとってはその程度のことであり真の目的は別にあるんだってなことはわかるんだけど、それでもやっぱり(勝負を受け続けてくれた龍王丸様含め)今川優しいってか、これだけあからさまに“反抗の芽”をにょきにょき生やしてるってのに「三河攻めに使う(使える)」と思い込んでて大丈夫なのかよ!?とすら思えてしまうのは去年さんざん卑怯な人を見てきたからだろう(笑)。
で、えーっと、この見目麗しい龍王丸様が成長したらずんぐりとした氏真になる・・・わけ・・・・・・・・・ですね・・・・・・・・・。
いっ、今川おかねあるからいっぱい美味しいもの食べさせてもらえるんだろうし、ちょっと食べ過ぎちゃって大きくなっちゃったんだなーって思ってもらえないだろうか!!(切実)。
一方「だったら弟も攫ったほうがより効果的です」とアドバイスしちゃう鶴ちゃんは着々と高橋一生に向かっておりますな。
亀ちゃんの姿が見えず鶴ちゃんもワンシーンしか出ず、龍王丸様が麗しければ麗しいほど本役になったときになんだこのトドはとぶっ叩かれるだろうなと思ってしまうわけで、蹴鞠もだけとお手付きコントのくどさとかちょっとこう・・・厳しいかな今回は・・・ってな感じでしたが、和尚が佐名様を尋ねた場面は『大河ドラマ』だった。そなたはいつも井伊を救ってくれると感謝する兄に対しもう来ないでくださいという妹のこのしっとり感。とても美しい場面だった(あとこの佐名様をあの義元が手籠めにして貪るだけ貪って家臣にお下がりとしてくれてやったとかなんか妙な説得力あるわ)。
この人たちが裏で動いたからこそ人質免除という井伊にとっての大勝利に繋がったのに、おとわは完全に「自分の力」だと思い込んでいるわけで、龍王丸様と瀬名様含めこの蹴鞠対決がこれからどこにどんな形で影響を及ぼすことになるのだろうか。

『嘘の戦争』第3話

ああ・・・これは辛いなぁ。六平さん演じる刑事の三輪さんも辛いけど一ノ瀬も辛いだろう。
一ノ瀬にとって「家族を殺されたこと」と「嘘つき扱いされたこと」ってのは一緒だけど一緒じゃないんじゃないかと思うの。家族を殺したやつらに復讐をすることと、自分を嘘つきに仕立て上げたやつらに復讐をすることは、一ノ瀬のなかで並列にあるんじゃないかなという気がする。家族が殺されたことは一ノ瀬の過去だけど、「嘘は嫌い」だという一ノ瀬にとって嘘つき扱いされたことってのは今現在も一ノ瀬の中に在り続けてるというか、千葉陽一から一ノ瀬浩一になった男の根幹にあるのがこの三輪が繰り返し言ったであろう「嘘をつくんじゃない」という発言(その記憶)なんじゃないかなと。
だから一ノ瀬にとって三輪への復讐ってのは家族のためではなく完全に「自分自身のための復讐」だったのだろう。
だから三輪さんがなぜ殺人を無理心中にする計画に加担したのか、その理由、そしてその結果を知った一ノ瀬は三輪さんを「赦した」のだろう。
三輪に強要された「嘘」に捕らわれ続けて生きてきた一ノ瀬が、三輪の「嘘」によって救われた。なんという皮肉な展開。
まぁ天才詐欺師だけに自分を疑ってる仁科隆がいずれこういう形で仕掛けてくるだろうと想定し(隆が三輪さんを訪ねてきたことを知ってるわけだし)、そこで三輪さんに自分の正体を気づかせておけば三輪さんの性格的に自分を庇うだろうと見越してた、つまり三輪さんが「嘘」をつくことまでぜんぶ一ノ瀬の計画だったのかもだけど(三輪さんに謝罪され、その謝罪を受け入れたことで心が揺れてるかと思いきや、追いかけてきた楓に隆兄さんを庇うことでさらにハートキャッチしてみせる手管を見るに冷静だったっぽいし)。
いずれにしても、今回のクサナギさんは表情が素晴らしかった。問答無用のクズを嵌めて追い詰めるよりも、今回の三輪さんのように痛みを伴う復讐のほうがクサナギさんの表情が映える気がする。
そんなわけでヤスケン長男不足になりつつあるんだけど、これはやっぱり実は長男が・・・展開ありえそうじゃない??。

『視覚探偵 日暮旅人』

これなんでかSPを見なかったんだけど、連ドラ化するにあたりうえだくんがレギュラー出演者として加わるってんで録画予約を入れました。
演出が堤さんなんでノリ的に初心者(SP未見者)置いてけぼりだったらツライなと思ってたんだけど、コメディよりはシリアス寄りだからそんなにネタ的な演出は多くないみたいだし、それぞれの性格とか関係性とか見てれば最低限のことは把握できる初回でホッとしました。
まぁシシド・カフカ演じる女刑事の立ち位置ってかなんでこの人がこんなキャラなのか(なぜこんなキャラ設定にしたのか)わからないし、旅人がなぜていちゃん?という子供を預かっているのかわからないから旅人があそこまでして救おうとしたこと、思わず流してしまった涙、そこいらへんの心情であり意味が理解できなかったし、なにより旅人がなんでこんな能力を持ってるのか(まだその説明されてないのかな?)、人の感情が見えるだっけ?なんか一応の説明はあったけど植物の感情まで見えてるみたいだし、ていうか目を使いすぎると失明するからそれまでの時間をできるだけ伸ばすために目薬刺してるのかと思いきや目の能力を強める?ための目薬みたいでなんだそれってな感じだし、肝心の「旅人の目の力」についてはわかるようなわからないようなってな感じではありますが、多部ちゃん演じるヒロインの初恋の人である「たーくん」が旅人であることは(視聴者には)明白なのにそれを旅人が隠そうとしている理由含め見てれば分かるだろうってことでとりあえず継続視聴します。
ていうか例え面白くなくてもとりあえず見続けられる。そのくらいこのとーりはカッコいい。
ビジュアルがいいだけでなく(青い目もまぁ許容範囲)役もいいじゃん。とーりって陽性か陰性かっつったら確実に陰性だと思うのだけど、それが作品のなかで役にいい感じで反映させることがあんまりなくって(その点殿とMOZUの悪役は最高だった)もどかしさを感じたりしていたわけですが、今のとここれはとーりの持つその陰の部分がわかりやすく表に出てて悪くないってな印象だし。
あとやっぱ濱田岳が上手い。旅人のとらえどころのないところとか放っておけないところとかそういうのひっくるめてナイーブさと表現するけど、そういうものが濱田岳を通じて伝わってくる。人脈豊富そうだしあそこで実演販売やれるだけの機転とスキルがある濱田岳(って役名なんだ?ぜんぜん記憶にないわ)がなぜ旅人を「兄貴」と呼び一緒に探偵やってるのか気になるし。ってそこいらへんはSPでやりましたかね?。
でもここにうえだくんの亀吉が加わるのかぁ・・・・・・。
旅人は視覚という武器があり、濱田岳はそれをフォローする腕があり、ていちゃんはしっかり者ときてじゃあ亀吉になんか探偵として使えるべきモノはあるのか?っつったらなにもなさそうで、あるとしたら体力ぐらいなんだけどなにさせるつもりなんだろう(あ、料理は超上手いとかどうだろう?田舎から東京出てきて女に養ってもらってたから家事はひと通り完璧にこなせますとか!)。空回りして余計な手間を増やすドジっ子要員としか思えないんだけど、このドラマの雰囲気に合ってなさそうな気がしてちょっと心配だわ。お弁当握ったまま逃げ続ける(ていちゃんが「お弁当返して」って何度も言ってるのに)とかあまりにもバカすぎる演出をぜんぶうえだくんが背負わされるんじゃないかと。
ていうか1話で一番印象に残ったのって組長・・・じゃなくて社長だったんだけど、わたしこれパッと見「たくみ?」と思って、いやでもこんなに身長低くないよな?あれー?この袴田みたいなひと誰だっけ・・・見覚えあるんだけど・・・・・・と見てる間中ずーっと思ってて、クレジットでれんれんだとわかってひっくりかえりました・・・・・・。れんれんのことがわからなかったとか許されない・・・自分で自分が許せない・・・・・・。
でっでもそれだけれんれんのこの組長改め社長の役作りが見事だってことだよね!役になりきってたってことだよね!(ひっしw)。
いやでもほんとこのキャラ好きだし、ヤクザとは思えない格好させられてる組員を探せ!的なネタに出来ると思うんで、組長じゃなくて社長をレギュラー化してくれないかなー。

朱川 湊人『幸せのプチ―その町の名は琥珀』

都電が走るある町には白い野良犬の妖精がいるってな話で、一つひとつの章を読み終えるごとに町が少しずつ頭の中で構築されていくような朱川さんらしいノスタルジックな群像劇なんだけど、もうさー、『琥珀』って単語がおもしろときめくものでしかなくなっちゃったからさー、「その町の名は 琥珀」とかもうあの立木文彦ボイスでしか聞こえないじゃないですか!いやだー!私こんな体質になんてなりたくなかったー!!。