『スタンドUPスタート』最終話

最後は三ツ星を引責辞任した海兄をトップに据えて、三ツ星というか義知とタイマンさせる話になるんだと、大陽的にはここまで人材投資家としてこれぞと見込んだ人間たちを導き支えてきたのは「そのため」であり、これが「俺のやり方」だという立ち位置になるんだと思ってたんだけど、なんやかんやで「大陽をみんなでサポート」する最終回でした。ノムさん岡本玲ちゃんコンビがここまでガッツリ出るとは予想外。

「投資家」であるはずの大陽が国交省の次世代型インフラ長寿化技術の規格競争入札に参加するあたりちょっと引っかからなくもないし(WS的目線として叔父と甥の三星家対決として注目されてるのはわかるけど)、大海が大陽をアシストしてんのも大陽が「海兄を支える」と言い続けた(それが大陽というキャラクターの芯である)ことを考えるとそれでいいのか?と思うところはあるけども(みんなそれぞれ自分の武器・能力を活かしてこのプロジェクトに参加してる・関わっているなかで高島がしたことと言えば「大海に土下座で懇願」だけだったのが妙にツボでしたw)、義知の不正を明るみにし(暴いてくれたのはプレゼンの場でぶっちゃけた副社長だったけどw)海兄が改めて「三星を立て直してみせる」道筋を作ったことで「海兄を支える」結果となり、そしてそれは(大陽が繋いだ人材たちとの繋がりを含め)これからも続くという着地は清々しいと言っていいかな。

(受注できれば大幅増益が見込めると言うけどデータの改竄しまくってんならいずれ問題が続発し増益分など吹っ飛びそうなものだけど)結局三星兄弟を追放して社長の椅子に座ってなにがしたかったのかわからなかった義知の、その「なにがしたかったのか」を思い出すべく「スタートアップしよう!」という義知の悪役としての魅力のなさを逆手に取ったラストカットも悪くなかったし。

人は財産であり、人と人の繋がりが力となる、というテーマは今の社会にフィットするものであったと思うけど、全くといっていいほど話題にならなくて残念無念。
でも主人公に物語ないからな。縦軸というには弱すぎる義知の策略に大陽は(最終回を除いて)間接的に関わっていただけだし、ひたすら「他人を応援する主人公」はそれこそ日々の生活でいっぱいいっぱいな今の社会には少々まぶしすぎたのかもしれないとも思う。そういう意味では誰がやっても同じだったかなーと。
なのでどうか竜星涼がこれで消えてしまうようなことになりませんように。