道尾 秀介『いけないⅡ』

前作は確か「写真」が答えというか、本編を読み最後に挿入されている写真が意味するところを理解した瞬間にゾッとする、そんな作品だった記憶があるんですが、続編となる今作は作中で答えが描かれる(厳密に言うと他の章でさりげなく、シレッと「その後」が描かれる)ので解りやすいし、4篇通してひとつの作品でありホラーというよりミステリーという印象です。
つまり前作と比べて「企画感」はないに等しいし、「いけないシリーズ」としなかった方が良かったように思う。普通に長編として読みたかったという意味で。