『やんごとなき一族』第6話

いやいやいやいや、仮にも「深山の長男」の「嫁」なんだから身上調査はしっかりやりなさいよと(笑)。

ていうか穢れた血を深山に入れた云々って激怒してたけど、今まで大事なのは「深山にとって有益な相手(と姻戚関係を結ぶこと)であること」と言い続けてきたわけで、なんたらって「老舗和菓子屋の娘」であればそれが後妻の子(もともと愛人だった女の連れ子)でも構わないってなスタンスじゃないのかと。
美保子の素性というより、そういう出自であることを今の今まで自分が知らなかった、それを知っていながら長男が自分に言わなかったってことがこれほど激怒した理由なんだろうけど、相手の家庭環境を調べずに利益だけを目的として結婚させた自分の詰めの甘さを反省しろよってな話よな。

ついでに言うと有紗の婚約者の母親が美保子とその母親が追い出したという先妻の友達だというのならば、友達から夫を奪い心を病ませた女の娘が「深山の長男と結婚した」ことぐらい知ってそうなものだけど(憎い相手の動向を追ってしまうのが女という生き物だし、ましてそれが「深山家」とくればその噂が耳に入らないはずがないよねえ?)、今の今まで美保子(深山家長男の嫁)の実家がどこなのか知らなかっただなんて、前回有紗を連れ帰る車内で美保子が語った「私達はこの世界の女の憧れでなければならない」という覚悟・矜持が馬鹿みたいじゃないか。元はどこのお家のお嬢様だったかすら知られてないのに憧れもなにもないだろと。

と、相も変わらず粗しかないドラマですが、一気にギアをトップに入れた尾上松也は見ごたえありました。テレビでも口跡の良さがわかる。

深山家の長男として二人の弟と比べて厳しく育てられるなかで何度も閉じ込められたのであろう過去を想像すれば暗闇に怯えるのもむべなるかなといったところではありますが、家族の前で出自をバラされ圭一に激怒されもう終わりだと妻が泣いているというのにその場が暗くて近づけない(それを美保子に詰られる)のにはさすがに無理があったよねw。あの程度の薄暗がりすら怖いとなると生活に支障が出るだろw。
美保子に一目ぼれをして、愛人の連れ子であることを父親に隠して(偽って?)でも結婚したいと思い、いざその出自がバレると「そんなの昔のことだろう」とつい父親に口答えをしてしまうほど今も美保子を愛している一方で、あの程度の暗がりですら足が竦んでしまう明人のトラウマがいかに深いか、という描写であることは解るんだけど、もうちょい暗闇度合いを考えろよとw(それを言うなら和室があるのに普段は土足で過ごしてるリビングに布だか畳だかを敷いてお茶の練習してるほうがおかしかったけどねw。誰か訪ねてきたらどうすんだよとw)。


しかしこれ、次は圭一から二度と顔を見せるなと言われてしまった明人と美保子夫婦のために動くことで佐都のシンパにするんだろうけど、明人はともかく母親と二人で老舗和菓子屋の妻の座を奪ったってのが本当ならばこれまで佐都にした数々の嫌がらせやリツコと有沙とのキャットファイトの様子からして美保子は根っからの性悪っぽいけどどうすんだろ。ここまではなんだかんだで“話せばわかりあえる”でやってこれたけど、美保子はそう簡単にはいかないでしょ(そうであってほしい)。