『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』第3.4話

いやあ面白いなあ!。
毎回言ってるけど「面白い」以外に感想がでてこない。

全ての要素が絶妙な塩梅なんですよね。今回で言えば2話を使った性犯罪の話でもっとシリアスにもエグくもできるだろうけど、話のなかでは「肝」である川合と藤さんによる粘った末の再聴取の様子・内容をあえて描かず(そのぶん再現先輩についてはみっちり描いたりしてコメディタッチでありつつ)、でもちゃんと「描きたいこと」は伝わってくる。この加減が絶妙で、なおかつ主人公が属する所轄の目線で、汗とオッサンと汗と汗と汗しかない地道な努力の末に犯人逮捕・事件解決があって、そしてそれまでは(対立構造のために)あまりよく描いてはいなかった本庁のコワモテ軍団にもいい恰好をさせる。捜査には直接かかわらないハコ長にも、副署長にさえも「判断と責任」という役割でもって川合と藤さんの後押しをさせて、トータル的には川合の成長と可能性が見出された話であったと。
すべてのパーツがおさまるところにすべておさまるこの爽快感はまるで伊坂幸太郎の小説のよう。
管内一周という藤さんの指示が塾の存在を川合が指摘することに繋がったことのみならず、その際に誰に教えられたわけでもなく被害者のためにできることとして川合が被害者宅周辺をパトロールしてたことを、それが“被害者の気持ちを動かした”のだとセリフでダメ押ししないあたりがとても良い。