早見 和真『店長がバカすぎて』

店長がバカすぎて

店長がバカすぎて

書店員を主人公にしたお仕事(バックヤード)ものではありますが、私にはラブコメとしか読めず、そういうの全く求めていない私なのでまあ・・・面白いか否かと聞かれたらつまんなかったです。
でも主人公は推薦文が帯に掲載されるような書店員で、バイトで働いていた後輩が最大手の出版社に入社したり(それで出版社とコネができる)売れっ子作家に告白されたりした挙句人気覆面作家が実は旧知の人間でしたってな感じなんで、つまり言ってしまえば“上級書店員”なんですよね。で、作中には「本屋大賞」という現実にある賞についてのエピソードもあったりする。私はわりと様々な賞の「受賞作」を読むほうなのですがこの「本屋大賞」なるものだけは一切信用してなくって、その理由は「金の臭い」しかしないからなんだけど(あと投票者の半分は候補作全部読んでないだろ?と思うから)、そういうつもりで描かれているわけではないことはわかるもののそれでもそこいらへん含め胡散臭さがしっかりと感じられてしまったのにはニヤっとなりました。