加納 朋子『少年少女飛行倶楽部』

少年少女飛行倶楽部

少年少女飛行倶楽部

後半にまるでアクション小説のような大冒険があることはありますが・・・等身大の中学生たちが描かれているとても爽やかな物語でした。みんなそれぞれ劇画調と言っていいほどのわかりやすい個性が与えられてはいるものの(名前とかね。るなるなって・・・(笑))そこに作り物っぽさはなく、主人公の少女の視点以外の、欲を言えば全員の視点でこのクラブの物語が読みたいぐらいにみんな魅力的で可愛かった。でもただほのぼのとしているだけでなく、さほど突っ込んだ描写はないものの女子4人の微妙な距離感はとてもリアルで、大人もみんな適度に身勝手で、こういうとこ加納さんはやはり上手いなと思った。