恩田 陸『ブラザー・サン シスター・ムーン』

ブラザー・サン シスター・ムーン

恩田陸と言えば“途中まではいいのに最後の最後で全てをぶち壊す”･･･ですが（私にとっては）、今回はぶち壊すべきものすらありません。高校時代に同じ時間を過ごした三人がそれぞれ現在を生きながらふっと過去を振り返るというただそれだけのお話。三人が共有する本文中の言葉を借りればちょっとした「エピソード」が物語の鍵を握るのかと思いきや、ただそういうことがあったよ、というだけでした。