はぁー、ついに至福の時が終わってしまいました。欲を言えばおさむB型がこれからどう生きていくのか、その欠片でいいから見せてほしかったし、由香でもいいから牛島さんの息子(浅利くん!!!)のフォローをして欲しかったし、テンソンダダ上がりだったチーム鷲津の復活に際して、鷲津さんが何と言って中延さんと村田さんを呼び戻したのか見たかったなどなど不満じゃなくてもっと見たいー!という欲求の残る駆け足の最終回だったけど、再生と未来への希望に満ちた綺麗な終わり方で、鷲津と芝野の物語としては最高の出来だったと思います。
おさむB型にほぼゼロ距離で撃たれた鷲津さんはどうなっちゃうのかとハラハラしましたが、(まぁ予告の時点で回復しまくるのは分かってましたが・・・)ハゲタカのタイトルロールとあのBGMと「(大空電機は)必ず甦ります!」の言葉と共に布団からそろそろと手が出て布団がゆっくりとめくられ“蘇生”する鷲津さんのホラーっぷりにびっくりしましたw。笑うシチュエーションじゃないんだけど、なんか面白かった。そしたらえ?やだ麻痺なの!?感覚ないの!?いーーーやーーーー!!!笑ってごめんなさい鷲津さん!でも不安げな鷲津さんもまた素敵★とOPから感情が変化しまくり忙しい・・・。馬鹿アランが解雇の書類を持ってきた時は、身体の自由がきかなくともやはり眼鏡着用。鷲津さんは英語のサインもカッコエエのーう(日本語は特に“津”の文字がヤバイけどw書き順とかw)。これまでワイシャツ姿しか見せてくれなかった鷲津さんのTシャツ姿キタワー!淡々とリハビリする鷲津さん素敵だ・・・。リハビリ見てくれてる先生に、偉そうな口調でもなくキレるでもなく穏やかに接するどころか、椅子に座らせてくれた先生に「ありがとうございます」と小声で言ってたし、やっぱりこの人っていい人というか、真っ当な人なんだよなぁ。南朋さんって役によって全然感じを変えられる役者として評判(ですよ!)ですが、このドラマだけ見ててもそれは明らかで、1話や2話の「腐った日本を買い叩く!」とか言ってた時の顔と後ろ盾をなくして孤独にリハビリに励む顔とはぜんっぜん別人で、だからと言って鷲津としての軸はぶれてなくて、病院に来た芝野を見た瞬間の表情なんか特に素晴らしかった。恭兵様が南朋さんを評して言った「切なさを持ってる俳優」というのがストライクで見えた表情だった。さほど大きく表情を変えるわけじゃないんだけど、目をちょっと見開くだけでああも心情を表現できるのかと。チーム鷲津が復活して、松葉杖片手に屋上?で指示だす鷲津さんモエス!やっぱり鷲津さんはこうでなくっちゃ。指示だす声が生き生きとしてるもん。ほんとこのドラマは南朋さんの静と動を一つの役でガッツリ堪能できるいいドラマですw。回復が妙に早い気がしなくもないけど、彬には「最後までハゲタカなりのやり方を通させていただきます」、泯さんには「私と芝野に賭けていただけませんか」と熱く口説く鷲津さんは超絶素敵でございました。鷲津さんが加藤に言った「世の中の99.9%は金で決まる。ほとんどのことは金で解決できる。でも残りの0.1%、こればっかりはそうもいかない」という言葉。自分からファンドという仕事を取ったらそれは死ぬことと同じことだと36億の退職金を断った鷲津さんもまた、0.1%の一人なんだろうな。そして鷲津さんの全財産!!!の中からあの強欲そうな彬演じる飯島はいかほどぶんどったのだろうか・・・・・・。元々レンズ部門は大空のお荷物(赤字)部署で、軍事目的としてだからこそ利用価値があるのだと思うんだけど、社員たちから出資金を募ったことで余剰人員を切るわけにいかないだろうし、大空時代のままの活動内容に雇用状況のままで採算の目処はたってるんだろうか・・・と疑問に思うわけで、それでもなおあの飯島が国の保護を促すほどのロビー活動をしてくれたということは、それ相応以上の金を受け取ったと想像できるわけで・・・鷲津さんの懐具合が心配だ・・・。
教会でひっそりと誰かを待つ鷲津さんを見て、まさか由香!?とドキドキいたしましたが、現れたのはおさむB型でホッと安心w。入り口から光が差し込み、その中で静かに会話をするモノトーンのオトコマエ2人・・・・・・ああ、なんていいドラマなんだっ!ひと目のなさそうだった鷲津さんちなので、あの後病院に運ばれたということはおさむB型が通報してくれたということなのだろうけど、尋問中はぶっ壊れてたみたいだし、由香に鷲津さんからの伝言を聞かされてもその真意は伝わってなかったようだし、やっぱりおさむB型がこの後どういう生き方をするのか、どういう人間になるのか、気になるなー。
逆に、これまでさほどいいところがなかった芝野は、これまでの分を一気に取り返す勢いで、良かった。これ以上犠牲者を出したくなくて銀行を辞めたはずなのに・・・と苦悩する様も、三島製作所で私にも罪を償う機会を与えてくれませんか?と頭を下げる姿も、これまでただのいい人だとばかり思ってた芝野の延長線ではあるんだけどでも、これが芝野健夫という人なんだなぁって、コストカッターなんて辛い立場として生きてきてもなお、こういう真摯な気持ちを持ち続けていられる人って実はすごく強いんだろうなぁってようやく気がつきました。やっぱり恭兵さんは目が優しいな。
大空(ホライズン)との交渉を終え、三島製作所に向かう鷲津さんに向けて中延さんは言いました。「ようやくですね」と。あぁ中延さんは分かってるんだな。この人だけは鷲津さんのことをちゃんと分かってくれてるんだ。いいラストシーンでした。
鷲津さんの「ようやくご報告できそうです。あれからの私を・・・。」の後思わず鷲津さんと芝野とおさむB型がニッコニコしながら「ハゲタカのDVD-BOXを抽選で5名の方にプレゼントします!」とかあるかと思って期待してしまいましたw。ないないw。
あーあ、ほんとに終わっちゃったんだよなぁ。視聴率的にはダメでも視聴質はきっとすごく高かったと思うし、これは南朋さんの出世作になると確信してます。これで大森南朋という俳優がインプットされた人も沢山いるはずだし、オファーもいっぱい来るだろうな。媒体がなんであれ、南朋さんのこれからが楽しみです。素敵なドラマ、素敵な南朋さんを見せてくれてありがとうNHK。この勢いでDVDはサービスショット満載でお願いします。