- 作者: 吉来駿作
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2006/01
- メディア: 単行本
- クリック: 7回
- この商品を含むブログ (13件) を見る
第6回ホラーサスペンス大賞受賞作。ジャンルとしてはホラーだと思うんだけど、青春群像小説としても読めるし、面白かった。巻末の選評で選考委員の綾辻氏も書いてますが、アメリカの“シャワー浴びてる人物とお調子者は絶対死ぬ”がお約束のホラー映画っぽい雰囲気で、グロ&スプラッターについでにちょっとエロもありと、いい意味でのB級感がありました。ちょっと偏執だけどわんこ愛もあるし。
半分ぐらいが男7人と女2人でつるんでた高校時代の回想なのですが、人物がちゃんと描き分けられていて、妖しい魅力を湛えた葛西と大人びた美少女洋子が特によかった。どっちもマイナスの色気というか、引っ掛ったらボロボロにされそうな感じ。「キタイ」なんてせずにそのまんま大人になってたらこの子らどういう関係になるんだろうって想像するとそれはそれでちょっと面白そう。
2作目が楽しみです。