マイケル・スレイド『グール 上 下』

グール 下 (創元推理文庫)

グール 下 (創元推理文庫)

グール 上 (創元推理文庫)

グール 上 (創元推理文庫)


やっと読むことができました。カナダ騎馬警察のジンク・チャンドラー、何故か異国で大活躍。しかもモテモテ。あー昔はこんなにアクティブだったのね。舞台はロンドン、<下水道殺人鬼><吸血殺人鬼><爆殺魔ジャック>と頭おかしい殺人鬼がてんこもりです。同時期に人を殺しまくりです。そこにクトゥルー神話をこよなく愛する<グール>という存在が絡むと。「カットスロート」はまだ未読なのですが、今まで読んだスレイド作品の中では一番読みやすいと思った。主に捜査をするのはスコットランド・ヤードという分りやすい設定だし(騎馬警察っていうのがいまいちよく想像できないので)、いつもなら無駄な部分が多いんだよと思うところも、ラブクラフトクトゥルー神話マメ知識って感じなので許せる。無駄な死はやっぱり多いけど。そして結末はやっぱり思ったまんまだったけど。それでもやっぱりスレイドが好きだと思ってしまうのです。スプラッター万歳。