見返してみたら去年(というか2008年度は年度中にまとめられなかったので今年の冒頭でしたが)も同じことを書いてましたが、ほんと年々読了できる冊数が減ってます。原因はまぁ明らかで、読書タイム(通勤電車内)自体に差はないものの現場活動(いわゆるオタク活動ですね・・・)が増えたことが最大にして唯一の原因です。少なくとも帰りの車内では搾取したモロモロを反芻しうっとりハァハァしてるので本を開くどころの話ではなく、またオタク活動に出かけるというのにハードカバー×2冊を鞄に忍ばせる(全く忍んでねえw)ってのもどうかと思ったリして、とすると通常であれば行きに1冊帰りにもう1冊読了できるところを1日1冊しか読めないということになるわけで・・・、そんなこんなで最近のこの体たらくでございます。ていうかねぇ、一番問題ってかまずいなぁ・・・と思ってることは、読了数の問題よりも読了後に感じる“何か”が年々少なくなってる気がするってことなんだよなぁ。要するにこれって感性が低下してるってことですよね?。感受性が鈍ってて、それはつまり「最近面白い本があまりない」のではなく「本から面白さを感じ取れなくなってる」ってことなんだろうなぁと。出来ることなら読了した全ての本について一言でも感想を書いて残しておきたいとは思うんだけど、そうだなぁ・・・5冊に1冊は残しておくべき一言すらなくて、ただ文字を追って時間を消耗したってだけだったりするんですよ。それって「本を読んだ」ことにはならないよなぁ。多分これもオタク活動で脳みそメモリがいっぱいいっぱいなせいで、本を読んで自分なりに何かを思ったり感じたりするために必要なメモリが足りないからだと思う。
というわけで、来年はちょっとモロモロをセーブしつつ、もうちょっとゆとりある生活を送りたいと思います・・・いや、まじで!!。
とはいいつつ、リストアップしたら去年よりはるかにリストアップする冊数が多かった(笑)。
・小路 幸也『COW HOUSE−カウハウス』(→感想)
・加納 朋子『少年少女飛行倶楽部』(→感想)
・朱川 湊人『本日、サービスデー』(→感想)
・津原 泰水『たまさか人形堂物語』(→感想)
・本多 孝好『チェーン・ポイズン』(→感想)
・米澤 穂信『追想五断章』(→感想)
・三崎 亜紀『刻まれない明日』(→感想)『廃墟建築士』(→感想)
・奥田 英朗『オリンピックの身代金』(→感想)
・戸梶 圭太『判決の誤差』(→感想)
・堂場 瞬一『夜の終焉 上下』(→感想)
・貫井 徳郎『乱反射』(→感想)
・道尾 秀介『龍神の雨』(→感想)
・歌野 晶午『絶望ノート』(→感想)
・綾辻 行人『Another』(→感想)
・湊 かなえ『少女』(→感想)
・真梨 幸子『ふたり狂い』(→感想)『殺人鬼フジコの衝動』(→感想)
・佐藤 友哉『デンデラ』(→感想)
・中村 文則『何もかも憂鬱な夜に』(→感想)『世界の果て』(→感想)
・遠藤 徹『ネル』(→感想)
上からわたしが思う読みやすい順です。本多さんのチェーン・ポイズンまではどれも読後感がふんわりしてたり爽やかだったりするんで気軽に読めると思います。
どの作家さんも刊行されたらほぼ迷わず読む作家さんばかりなのでお名前を見る限り新鮮味はありませんが、綾辻さんとユヤタンは久々にキタコレ!って感じだったし、貫井さんと歌野さん、米澤さんに道尾さんはどれもファンとして生意気な言い方ですが、合格点です。
真梨さんと三崎さんはわたしの中ではもう鉄板作家ですね。どちらの作品も常に両極端の“個性”があると思いますが、とりあえず絶対に外さないだろうという信頼が出来ました。
中村文則さんは、感受性という面において今わたしに一番影響を与えてくれる作家さんだと思います。同じように、遠藤徹さんの「ネル」も感覚神経をグリグリゴリゴリと抉ってくれました。
それから、
・西澤 保彦『身代わり』(→感想)
・柳 広司『ダブル・ジョーカー』(→感想)
・黒川 博行『螻蛄』(→感想)
・五條 瑛『動物園で逢いましょう』(→感想)
シリーズ物ではこれらが面白かったです。どれもまさに「待望の新刊」なのでただでさえ読み始めはテンション高いのですがw、ギャー!だのキター!だの心の中で叫びながら読み、読了後はグッタリした後読み終わってしまった悲しみで泣きそうになってしまいました。ええ、どれだけ好きなのかと自分でも思います(笑)特に後ろの二つ(笑)。
それからそれから
・打海 文三『覇者と覇者』(→感想)
もう打海さんの新作を読むことはできませんが、これからもきっとずっと読み続けると思います。