『仮面ライダージオウ』第9話「ゲンムマスター2016」

当然なんらかの目的であり意図があっての言動なのでしょうが、人が怪人(屑ヤミー)にさせられたのをテレビ越しに見てそれを行った「王」を名乗る男に会うべくウキウキで現地に出向き、それ(怪人)が人を襲おうとしてるもんでそれを倒したら人間に戻ったけど(痛くて?)苦しんでるのに一瞥もくれず放置し、ガチで女を殴り殺そうとしてる男と握手して、妻にするからと嫌がってるのにつれていかれる女性を笑顔で見送る主人公とかちょっと無理すぎる。

「なにか考えがあるんだろう」とは思っても、そもそも人間性が見えてこない(それを伝えようとしていない)からその「考え」が悪い意味でわからず(予想ができず)、印象として残るのは不愉快さだけなんですよね。「なんだかわからない感」もここまでいくと不快になっちゃう。
ていうかわたし人からなにかを問われて「お前がそう思うんならそうなんじゃない?(それでいいよ)」ってな言い方する人間嫌いなんですよね。8話まで見続けてどうにもこうにも好きになれんな・・・と思ってましたが、今回で完全に「嫌い」に振りきれましたわ。

エグゼイド回の父親やウィザード回のマジシャンとは違い今回はツクヨミ曰く「なんかこいつヤバい」奴がアナザーライダーであるわけで、だからこれまでとは違ったアプローチになること自体はわかる。王様になりたいとか頭大丈夫?としか思えない主人公に対しある意味もっと頭おかしいレジェンドライダーをぶつけるというアイディアも悪くないと思う。それを「欲望」をキーワードとするオーズ回でやることについては素晴らしい企画だとさえ思う。でも(後編を見たら印象が変わるかもしれないけど)今回のソウゴへの嫌悪感はそれらを上回る。

この回の最後でジオウがゲイツをマジボコりした!?と思わせておいてクジゴジ堂に戻ったところで「あいつ、作戦とは言えやり過ぎだ」ってなことを言うんだと、だからゲイツはアーマー使わずに戦ったんだと、これはソウゴの作戦の一環なんですよ(2016年から現在に戻るときにソウゴ→ツクヨミゲイツの流れで知らされた)ってなことが明らかになるんだと思い込んでたわたしもしかしてピュアすぎます?。

それからタイムジャッカーは新たな王を作るために人間をアナザーライダーにしてるってな話だけど、アナザーライダーとして成長するためには欲望の力が必要だそうで、だからこれまでも一応「強い欲望を抱いている者」に契約を持ち掛けてはいたのでしょうが、その点この先檀黎斗以上の欲望保持者をもってくることはできないと思うのだけど(ポッと出の巨大欲望保持者を出しても黎斗のキャラに敵うわけがない)アナザーオーズ=壇黎斗がジオウによって倒されてしまったらどうすんの?。ウールとの契約条件が明かされてないからそこで「こいつヤバい」としか思えなかった黎斗の欲望にはものすごくわかりやすい理由があって、それが明らかになることにより黎斗のヤバさがなくなるどころかちょっといい話になっちゃったりする可能性はなくもないと思うけど、そんな檀黎斗は見たくないしなー。

胸に赤い羽根をつけた国会議員になってるらしい映司は一言しゃべっただけでも「映司だ!」感があってうれしかったけど、でももうレジェンドの扱いに期待はできないよ・・・。