歌野 晶午『女王様と私』

女王様と私

女王様と私

無職で独身、でも決して「引きこもり」ではない真藤数馬おにいちゃん44歳が、可愛い妹の絵夢と出かけた日暮里繊維街で「女王様」と運命的な出会いをしました。おにいちゃんはたちまち「女王様」の虜になり・・・。

「は??」→「それズルい」→「やっぱりなー」→「なるほどね」
そんな感じ。読み終わってみると、目次がない理由がよく分かる。「世界の終わり、あるいは始まり」とビックリの種類が似てるかな。読みやすいし、「世界〜」ほどキィィィィー!弄ばれてる!!感はないんだけど、それはもしかすると慣れたからかもしれない。
主人公がロリでアニオタで特オタで44歳で就労経験ナシと、一般の人が想像する理想のオタク像。一般人の線引きは文中にある“ギルバート・デュランダル”が分かるか分からないか、と喧嘩を売ってみる。ちなみに私はニヤリといたしました。アホだろコイツ・・・と思いながら読んでいたのですが、まんまと歌野の思う壺だったわけですね。

思う壺といえば、表紙と裏表紙の裏側(見返し?)のしりとりですよ。これも含めて作品なのね。ある意味コレが一番面白いと思いました。クオリティ高すぎ。リアルにオタクなのかそれとも調べたのか・・・。どっちにしてもスゲー。
あと表紙の絵がすっごく好き。睫フサフサすぎだけど。