『下北サンデーズ』第3回公演「仁義なき戦い〜下北女優戦争」

(演技力の面で)思いっきり不安だった佐田様メイン回でございましたが、見れた!ちゃんと見れたよ!!佐田様はほんと頑張ってるよな。劇中劇と素のメリハリが全くなく常に演技してます!状態ではありますが、そのダメ具合が外見はメジャー級なのに弱小劇団でくすぶってる女優の図にピッタリでして、ほんと適役だわ。これまでクールビューティー役ばかりだった佐田さんですが、この役で一つ階段登ったな。黒木瞳田中麗奈も表紙を飾った“月くる”時代の千恵美さん可愛かったなぁ。
これまでと感じが違うなぁと思ったら監督が違ったそうで、なるほど納得。1.2話よりもストーリーがしっかり伝わってきたし、空間というか間が適度にあったので、ドラマの中に空気が流れてる感じがした。特に「言葉のキャッチボール」をするゆいかと八神、それを影から見守るあくたがわ→その日の晩に千恵美が寝てるベッドに腰掛け「もう一度だけチャンスをくれないか」とあくたがわが千恵美に頼み、「やっと巡ってきたチャンスを逃したくない。私、知ってる。チャンスってあっという間に手をすりぬけていく」と千恵美が答えた流れはすごく繊細に描かれててちょっと良かった。ドラマにいい意味で余白があった。隙間を全て小ネタで埋めてしまうつつみんの演出は大好きなんだけど、ストーリー自体に勢いがないからネタが浮いちゃうというかね、このドラマとは相性悪いのかなぁ。かといってつつみんでなければ見てなかった・・・だろうなぁ。微妙な気分だ。

まぁ相変わらずストーリーは陳腐なわけですが。いい加減ゆいかがウザくなってきた。「私なんて・・・」といいつついきなり「黒子ってほくろと読むって知ってます?」ってなんだそりゃ。あれは舞台度胸とかそういうレベルじゃないと思う。百歩譲ってあれは天才の片鱗ってことでいいとしても、その後の打ち上げで他の劇団に向かって「見守ってください!」とかなんとか一人で宣言してまして、新入りのくせにお前なに調子乗ってんの!?って思ってしまった。いくら客が一人もいないとは言え演奏中に声かけるのもハァ?ってなもんだし、多分自分ではそういうつもりがなくても自然と光を集めてしまう子として描いてるんだろうけど、カリスマ性は全く感じられないもんで単に空気読めないイタイ子としか思えません。ガラかめのマヤみたくステージに上がると豹変するタイプの天才ってわけじゃなさそうだし、なんでそこまでみんながゆいかを持ち上げるのか全くわからない。今回すごく不思議だなーと思ったのが訓練生のゆいかが役を、それも大役をもらったことに千恵美さん以外誰一人不満を持ってなさそうなことでして、みんないい人すぎというか何この仲良し劇団。あくたがわさんが下積み10年って言ってましたけど、全員が全員10年続けてるわけじゃないとしてもそれぞれ下積みがあるわけなのに、入って1.2ヶ月の素人に追い抜かれてんだよ!?もっと複雑な思いがあって然るべきだろうに、「ゆいかちゃんすごーい!」てどんだけおめでたいんですか?と。前回の感想で“劇団モノだから群像劇だろうけど”と書きましたが、違うんだな。ゆいか対その回のメインキャストってことなんだな。劇団員はあくまでもゆいかを引き立てゆいかの成長を促す役割なのであって、メイン回以外は背景要因でしかないんだな。それならそのつもりで見るけどさー、個性的なメンツ揃ってるから期待しちゃったんだよな・・・。今回で千恵美さんとも解りあってしまったし、この先の展開に対して全く興味持てないんですけど。
書いてて思った。あたしやっぱりつつみんの演出だからそれなりに楽しめてたんだ。腹立ててまで見るような内容じゃないのに、今回なんだか真面目に見ちゃったのはネタに心を奪われなかったからだ。でもこのドラマにおいては遊びと本気のバランスがすこぶる悪いことも確かでして、むしろ今回の演出の方がバランスが良かったと思うわけで、・・・うあーもうなにが言いたいんだかわかんね。

他者の目から見たサトシンってどうなんだろ?と密かに思っていたのですが、自分ではオサレ眼鏡男子のつもりなのにアッコさんから見れば眼鏡オタク男子でしかないことが判明。なんかちょっと安心しました。

あ、そういえばキノコでなかった!いくら監督が変わったといえどもキノコだけは押さえてくれよー。やっぱなんかズレてんだよな。ザ・イエローハーツwがギグwwで歌ってた曲がフルで聴きたいです。眠眠亭だけは裏切らない。