川上 稔『境界線上のホライゾン 6』

今年一発目はこれにするべく温存しておりました。


「武蔵臨時代表 松平・督姫」と名乗り氏直の斬撃を「――壊すぞ」と断って全壊させ、
「一つ、問います。 今更、何をしに戻ってきたのですか。――督姫様」の問いに「無視して、流れに任せ、そして忘れていくのもいいと、そう思っていた。生き方が違うのだから、もうお互いの道は分かれていると」だが「全部受け止めて飲むならば、そう思わなくていいと知った」「英国。伊達家。そして自分を支える関係と、全世界。――人が、そこまでを背負えるものだったならば、俺とて、襲名を終えた一人ぐらい、責任取れるだろう。だから」
そう答え、そして
「ここで、襲名を終えるぞ、氏直」
とキッパリ言い切り
「――壊して、そこから先を作るんだ」
家族を守るという目的を、自ら家族から外れることで果たした父親に対し、ならば自分は
「・・・・・・自分のものとして作り直す!!」
と、父が断ち切ってくれた北条の縁を、未だそれに縛られ続ける女を自らの手で解放することで「俺が果たす・・・・・・!」と、そう続け、
面倒臭い女を背負うために、その女のためだけに創り鍛錬した技を
お前専用だ、氏直
と言ってぶつけるノリキ。


そんなノリキの背中を押すのはその女を武蔵に連れてくるんだろ?と、だったら武蔵のやり方を、「ここでだったら、一人じゃねぇ、ってな」と教えてやれと言ってやるのはもちろんトーリで(今回トーリの対浅間転がしが凄まじすぎるイケオーラで震え慄いた。これちょっと・・・やろう!福山神でこれやろう!!)、二代ですら「これに叩き斬られるなら本望で御座ろう・・・・・・!」と認めた氏直最後の渾身の“試し”を氏直のための技でもって破壊してみせたところでの


「婚姻届だ。――結婚するぞ、氏直」

ピッギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!

「氏直」
「はい」
「料理を憶えてくれ。あと、洗濯と、掃除と、時に縁者や近所と仲良くし、ときにお互いが日々あった事を話し、気になる事があったら相談するようにしてくれ。そして・・・・・・」
ノリキは、父の事を思った。今、共にいる家族の事を思った。
「長生きしよう。そうしたら、ずっと大事にしてやれる。それが俺の夢だ」


ああああああああああああああああああんノリキカッコいいよおおおおおおおおおおおおお!!!(号泣)
ていうか何!?なにこの亭主関白かと思いきや「ずっと大事にしてやることが俺の夢だ」ってなにそれなにそれなにそれノリキイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!(大号泣)。
・・・・・・俺のノリキが嫁持ちになったという事実に向き合うには私がしてた覚悟程度じゃ全然足りませんでした。新年早々盛大に失恋したわ・・・・・・。


とか言いつつも。
待ちに待ったノリキの嫁取り(いや、婿取りというのが正しいのか?)ではあったものの最も強烈な印象を残したのは会計改めうどん亭主の

全てという字に\(^o^)/すると金になる。
金こそ全てだ

この格言である。
確かに「全て」に「\(^o^)/」で「金」だわ。うどんすげえ。
やっぱ金こそ全てよね!。ノリキなどという貧乏勤労学生なんかよりも金よ金!!(泣きながら)。