平山 瑞穂『株式会社ハピネス計画』

株式会社ハピネス計画

株式会社ハピネス計画

3年間付き合った彼女から結婚目前にして婚約を破棄されその直後に会社をリストラされたウージーこと氏家譲は、とりあえず戻った故郷で、ロックスターになったという菰沢第二中学校(通称コモニチュー)時代の友人・阿久津武蔵に再会し、彼の愛人の“相手をする”よう命じられる。到底気が合わなそうな愛人・優璃亜とその娘・樹雲に連れられた先の神社で過去の扉が開かれてしまったウージーは、コモニチューのクラスメイト・たまりのことを思い出す。やがてムサシが経営する怪しげな会社・株式会社ハピネス計画で働くようになるが、あるものを手に入れたことによってウージーは夢幻の世界で耽溺するようになり・・・


神経質で自分の周りにかなり高い壁を張り巡らせてるタイプの主人公が、収納(封印)した過去の記憶に振り回されて、自分だけのヒロインを追いかけて脳内でウフフーアハハー(違う)するという結構座り心地が悪い物語で、おまけに主人公以外の登場人物がほぼぶっ飛びキャラだってのに、なぜだか気分は悪くない。むしろちょっとだけいい気分になってる私・・・。帯に各地の書店員さんが読書感想文のお手本のようなコメントを発表してらっしゃいますが、そこまで真っ直ぐな感じはさすがに受けないまでも、人生収まるところに収まるのかなーなんて思ったりしました。
登場人物紹介の欄にあった
『デュボア夫人  ハピネス計画帚木営業所に住み着いている太ったオス猫』
なんかこれがすっごいツボった(笑)。タマタ○ぶらぶらしてるのに夫人・・・婦人じゃなくて夫人なとこが素敵です。存在感も素晴らしい(笑)。