『14才の母』第5話「バイバイ・・・初恋が死んだ日」

はぁ〜。なんであたしこんな薄っぺらなドラマ見てんだろ・・・。展開は予想通りというか、産む産まないでゴチャゴチャする時期は今回で終わりということなのだろうけど、肝心な、というかそれを描くのがある意味目的じゃなかったのか?と思う未希と家族の話し合い、父親との腹割った対話や弟に対する説明及びフォロー、そこらへんを全く描かないってどういうことよ?あの父ちゃんがみすみす「生まれてくる子供に会いたい」なんつーアホ極まりない理由で出産を希望するのを認めるわけがないと思うわけで、それ相応の話し合いがあったはずでしょう。子供は産むことそのものよりも生んだ後育てることの方が大変なわけで、そのことについて未希はどこまでちゃんと考えているのかとか、それこそ毎回思うことだけど、どれだけ親に負担をかけるつもりでいるのか現実的な話がまったくなされてなくて、そこらへんを未希とその家族がとことん話し合った上で出産を選択する(親も認める)、それを見せなくてどうするんだっつの。もちろんそういう話し合いがあったんだろなとは想像できますよ。でもここは想像じゃダメなんだって。そこを視聴者の想像で補わせたらこんなに難しいテーマでドラマを作る意義がないと思う。キリちゃんが未希の叔父に事の経緯を説明し、恐らくあったであろう葛藤や困惑、恐怖とかそういう気持ちを話すところを描かなかったのもそう。これじゃなんでみんなアッサリ認めてんのよとしか思えない。そんな簡単なこっちゃねーだろ。
あと、妊娠が発覚して産む産まないって揉めてる間中ずーっと思ってたんだけど、生まれてきた赤ちゃんのことを考えた発言が誰からも出てこないのは何故なんだろう。義務教育も終えていない人間を親に持つ子の気持ちを考えなさいと、どうして誰も言わないんだろう。未希の幸せなんてもはやどうでもいいのよ。産むって決めた時点で自分の幸せなんて諦めるべきだし。生まれてくる子に全く罪はないのに、世間の目とか経済的に楽じゃないとか、未希の自己満足の為に子供にハンデ背負わせることになるってことをなぜ誰も考えない(教えない)んだろうか。それが一番重要というか大切なことだと思うのに、どいつもこいつも自分(現在)のことしか考えてないっぽいんだよなぁ。あ、弟は除く。
それから、14才という年齢で性行為をすることについても、もっと掘り下げるべきじゃないだろうか。まぁ未希の場合は今そんなことを話してる場合じゃないんだけどさ、口先だけで好き合ってしたことだもん!なんてガキに言わせてるだけじゃダメだと思う。たとえ本気で愛し合ってのことだとしても、中学生じゃ結果こういうことになって大勢の人に辛い思いさせて迷惑かけることになるわけで、つまりそれだけ簡単にしてはいけない、知識と覚悟を持ってすべき行為なんだと言うことを、あのバカ娘に諭さなきゃいけないと思う。今の未希って、出産するって決めた私って凄い、私生きてる!って自分にウットリしまくりで、軽はずみな行為を取ったことに対する反省みたいなものは全くしてないような感じなんだよな。それじゃいけないと思う。これは未希が安定期に入ってからでも充分できることだと思うので、ぜひそこらへんをちゃんと描いて欲しい、描くべき。もちろんそれはキリちゃんに対しても。ていうかキリちゃんこそちゃんと諭すべきだ。いくら未希に父親になって欲しいなんて思ってないといわれたにしても、端からなんもする気なさそうじゃねーか。「僕は最低だよっ!」て言った後、走り去るのかと思ったら母親の車の中に逃げ込みましたからね、あの男。ビックリしたよあのシーン。マザコンというか母親の庇護下から抜け出せない、抜け出すつもりもないということを表してるんだろうけど、「って車かよっ!」て思わずテレビに向かってつっこんじゃったじゃないか。恥ずかしい。


ゲラをもってキリちゃん母と一ノ瀬家を訪ねた時の三流週刊誌編集長の御髪が大層乱れてらっしゃいまして、あの記事あたまワシャワシャ掻き毟りながら書いたんだろうなぁって思った。きっとタバコがんがん吸いながら。その姿はさぞかしセクシーなんだろうなぁ・・・。あの人はいい人なのか悪い人なのかどっちだろう。もともとは正義感に燃えるというか戦争の現実を伝えることに使命感と誇りを持ったジャーナリストで、戦争の真実を伝えようとしすぎて掲載媒体が求めるものとあの人が書きたいものとが衝突してしまい、我を通した結果干され、酒に溺れる自分と紛争地域とは違いすぎる平和ボケした日本の姿に幻滅し、シニカルな性格になってしまった人・・・でも心根は熱い男、と想像。うはっモロ好み。来週からは出番がググっと増えそうでウキウキ。