『やけに弁の立つ弁護士が学校でほえる』第5.6話

神木さんで女子中学生のいじめ問題となると三月のライオンを思いだしてしまい、そのせいでドラマの中で描かれていること以上に、というか過剰にムカムカしてしまったわけですが、白黒はっきりつけられたわけではないものの学校全体を巻き込んでの意識改革の兆しが見え、加害者生徒たちは転校せずに別室通学(まだ同じ学校内に居る)だと聞いたうえで被害者生徒が「じゃあ私も頑張って学校に行こうかな」と言えるようになったという前向きな結末で、これまではそこまで弁が立つとも学校でほえてるようにも見えなかった田口が最後はビシッとタイトル通りにキメてみせたし、後味よく上手いことまとめたなぁ。事なかれ校長の自著にサインしてウハウハな棚ボタオチはイラっとするけど“まるで自分の手柄”のようにしちゃった校長は立場上もはや事なかれではいられないだろうしってことで。
これはドラマで、作り話でしかないけれど、学校へ行かない権利があると、戦うというならば全力で支えるし100%味方だと、そう言ってくれる誰かと出会えるかどうか。
大人になったっていじめはあるし辛いことも死ぬまで在りつづけるけど、それでも生き辛さを感じているたくさんの子供たちがひとりでも多くその「誰か」と出会えるようにと願います。願うことしかできないけれど。
ただでさえ答えを出しにくいテーマであり舞台を描いてることもあって30分じゃ尺不足だったなーという感じは否めませんが、でもたぶんもっと尺があったならば増すのは胸糞悪さが主になるだろうからこれぐらいの濃度でよかったと思うし、神木隆之介田辺誠一のコンビも過程を含めて良い感じに育ったし、学校が舞台ってことであんまり気乗りがしなかったものの思いがけず楽しめました。続編があったらいいな。