薬丸 岳『Ａではない君と』

Aではない君と

私クズなんですよね。人間としてダメでクズである自覚があるんです。小学校の頃から畳の上で死ねないと思ってたし。
なのでとにかく他人には迷惑をかけないように、もっと言えば警察の御厄介になるようなことのないようにと、それだけを自分に言い聞かせて生きているところがありまして・・・って読書感想文で突然なんの話してんのこの人？と思いますよね。
他人に私の人生を背負わせるわけにはいかないし、背負うこともできないし、まぁそんな感じの生き方なので、子供なんてもってのほかだと思っているわけです。自分のことだけで精一杯だし、こんな私のDNAを受け継がせるなんて出来るわけがないじゃないかと。
ということを、この作品を読みながら改めて確認し確信した次第。
主人公である「父親」は私のようなダメ人間ではないし、だから14歳の息子が友人を殺してしまった・・・という、そんな単純な話ではありませんが、こういう物語を読むと怖くなるし、今はぜんぜんそんなこと思わないけどこれから先寂しくなるのかもしれないし、待っているのは孤独死だとしても、それでもやっぱり私は子供を産み育てるなんてことは無理だなと思う。加害者家族になることも被害者家族になることもいやだし、被害者家族は不可抗力の面があるにしても加害者家族にさせるわけにもいかないしね。