『破門』第1話

事前の番宣で濱田くんが大阪弁に苦労してるといいまくっていた通り、このシリーズの『売り』である桑原と二宮のやりとりは到底満足いくものではありませんでした。その番組で監督が濱田くんの“やられ演技”“受けのリアクション”が天才だと言っていて、桑原保彦という男を描くうえで二宮のやられっぷりを間違えると桑原が単なる暴力男に見えてしまうってのは確かにそうだと思うんで、濱田くんのやられてもメゲなそうなところというか、痛めつけらるたびに腹の中で仕返しすべく「正」の字書いてそうな図太さと執拗さ、その粘着な感じは変な言い方だけどどんだけボコられようが安心して見ていられるんで、その点では悪くないキャスティングなんだろうけど、でもやっぱりイメージと全然違うわけで(原作では35歳で桑原に“結構歳くってるな”と言われる)、売りである大阪弁での軽妙なやりとりを再現するために大阪生まれをキャスティングしましたってんならイメージが違っても納得できるかもだけど肝心の大阪弁がたどたどしいとなるとやられ演技の巧さは認めるとしてもなんで濱田くんなんだろう・・・?という思いはあります。でもそんな思いは北村一輝が演じる桑原保彦の前ではどーーーーーーーーーーーーーーーーーだっていいことであった。
やばい。この桑原カッコよすぎてやばい。
はっきり言ってカッコ良すぎではあるんです。桑原こんなに見た目カッコよくない。こんなにエロスだだ漏れ男じゃない。
でも桑原なの。違和感まったくない。
ステゴロする前にサイドの髪を撫でつけ、そのあとに起こるであろう動きをスローでシミュレーションするってのは桑原が『ステゴロの天才』であることをわかりやすく見せるための演出だろうけど、そんな陳腐な演出でさえもカッコよく見せてしまう北村一輝のハマリっぷりよ!!。疫病神と思いながらもその言動に、桑原保彦という男の勢いとパワーに二宮がどうしようもなく魅せられてしまうのが解る。もうこれだけでこのシリーズを映像化した意味と価値がある!!。
スカパー初のドラマ制作だけあって気合いの入った映像で、特にアクションはかなり見応えあるし、これで濱田くんが大阪弁と大阪の空気を掴んでくれたら結構いい「映像化」になるんじゃないかな。今後が楽しみ!(とくに一輝桑原がミッキーマウスのくそだっさいセーター着てくれるかどうかがw)。