『ダンダリン 労働基準監督官』第3話

土手山さんがいろいろと気の毒すぎたお話であった。
今の土手山さんにとって野球部時代の人間関係って唯一の希望というか、現実逃避できる場所なんじゃないかと思うのだけど、チームメイトを『売った』ことは当然知られてしまうだろうわけで、いくら当事者であるマギーが土手山は悪くないっつってもこのご時世公務員=お上に対する印象ってのはあんまいいものじゃないわけでさ、だからもう飲み会の場に出ることもないかもだし、出たとしても絶対雰囲気はあんまりよくないだろうと思うよね。
生きるって大変ですよね・・・。
って、このドラマはなんでこんな気持ちにさせるんだろう。そりゃあルール違反はしたし仲間(土手山)を欺いた。でもそれは会社を潰したくないからであって、別に私腹を肥やそうとしてとかそういうことではなかったじゃん。ルール違反はルール違反だし、このルール違反を見逃すことで怪我どころじゃすまない惨事が起きるかもしれない。だから私情でルール違反を見逃すわけにはいかないし、ルール=法律の下で権力を与えられている自分たちだからこそそのルールを遵守しなければならないという凛の意見は最もだとは思います(暴力はルール違反ではないのか?ということは置いておくとして)。
でもその理論を掲げてやることが町の工務店潰しってのがねぇ・・・。従業員たちはみんな自分を慕ってくれてて、そんな従業員たち全員まとめて新しい就職口が見つかったからよかったって、それは確かにそうかもだけど、でも現実問題もう40過ぎで社長やってたけど倒産させましたという経歴持ちで、こんな小さい子供がいるのにこの先どうすんの?と思うわけでさ、後味としてはあんまりよくない。逆に言えば2話が結構面白いと感じた理由は相手が女侍らせて遊んでるチェーン企業だったからなんじゃないかなと。労働基準監督署の管轄がそうだというか、一労働者の訴えを聞いて動くのが仕事でしょうから基本はそれこそ町の工務店規模になるのかもしれませんが、巨悪とまでは言わないけどでもせめてもうちょい“悪者”を倒してくれないかなーと。