『ラッキーセブン』第7話

前回に続いて今回もこれ単体で見れば悪くないと思う。面白いかどうかは別としてまとまってはいたかなと。普通だったらお見合い相手(の職場)で話を展開させるところを、一見すると奇妙・珍妙な依頼なんだけどその背後に “本当の依頼”があるんじゃないかと淳平に気付かせるためにステージは違えど魂は同じ“探偵”としてお見合い相手を配置したってのはちょっと捻ってあってよかったと思うし。まぁ案件そのものの内容ってかセンスはどうかとは思うし、ちょっと関わっただけのくせしてがん治療を受けろだのなんだの勝手なこと言う無神経さも気にはなったけど、それでもまぁ普通に見られるレベルだったと思う。松本さんと大泉のコンビもキャラとしても演技の質としても合ってると思うしね。
あとアクセントとしてザビエルにご立腹しまくりの筑紫さんが徳川家康で機嫌を直すってのと、クレオパトラで満更じゃない瞳子さんってのも良かったし(ほんとは瞳子さんをなんて名前で登録してんだろw)。
だけど面白くはない。これだけのメンツ揃えてちょっといい話をみせられても満足はできないよね。てか誰もそれを求めてないだろうと。いや、最初から面白いヤツらが軽妙かつ本気で依頼に取り組み、その結果ちょっとホロリさせちゃうよ!ってな作りだったらいいと思うのよ。でも残念ながら今更そういうつもりでは見られませんよねと。
それからメインとして叶わなかった想いだけどそれをずっと大切に持ち続けて生きてきた女性の話をしておきながら、同じ回でレギュラーの淳平に意中の相手を乗り換えさせるようなことをさせてんのもどうかと思うなー。まさかお見合い相手を淳平の“彼女”として引き続き出すようなことはしないだろうから次回の冒頭で「淳平さん彼女とはどうなったんですか?」「本物の弁護士とお見合いして結婚することになったんだってさ。俺はやっぱりフッキー一筋だもんねー」とか言わせそうだけど(それどころか何事もなかったかのようにフッキーにちょっかい出してるかもしれない)、そういうとこ一つ取ってみてもバランスが悪くて、それがドラマ全体の統一感のなさに繋がってるんじゃないかな。
あとこれはもう好みの問題なんで不満とか要望とかではないんだけど、今回の依頼人って世間的ってか社会的ってか年齢的ってか、とにかくまぁ“おばあちゃん”であることは間違いないとは思うし、「ばあちゃん」って距離感が近いってか親しみをこめた呼び方であるってのは分かるのよ。だけどこの人は依頼人なわけで、しかも結婚をせず亡き恋人をずっと思い続けて生きてきたわけで(そういう案件だったわけで)、そういう意味では今もバリバリ現役の“女性”じゃん。だから淳平はともかく駿太郎には「○○さん」と名前で呼んで欲しかった。駿太郎が女にモテる(もはやモテ設定には見えないけどな・・・)のはそういうことなんじゃないのかなぁ?。設定の肉付けってこういうことの積み重ねで出来るものだとわたしは思うのですが、このドラマの登場人物が総じて役者の力量以前に“薄っぺらい”原因はここいらへんにあるんじゃないかなーと。


親の会社に入ってないという新田さんの様子が見たいよう。