小路 幸也『カレンダーボーイ』

カレンダーボーイ

カレンダーボーイ

48歳大学教授の三都と48歳大学事務長の安斎。偶然同じ大学に勤務し幼馴染でもある二人は、寝て起きたら精神だけ38年前、小学5年生の自分の中にタイムスリップしていた。小学生として眠るとまた現在の2006年の自分として目覚める・・・。そんな日々を送る羽目になってしまった二人だが、三都は過去に、安斎は現在にどうしても果たさねばならない目的があり、過去を改変することで起きる現代の変化にとまどいながらも目的のために努力する。二人は目的を果たすことができるのか。


なんか最後は尻つぼみというか、肝心なところをぼかされたような気が・・・。タイムスリップに関してはSFというよりもファンタジー寄りと言ったほうがいいだろうな。1968年は三都視点、2006年が安斎視点で語られるのですが、それが物語をすっきりと見せる反面結末が想像できてしまって、読み物として何かもう1つ欲しかったなーという気がしました。具体的に何かとは言えないんだけど・・・。
読後、現在放送中の仮面ライダー電王と似てるなと思いました。記憶が時間を作るとか、忘れるほうがつらいのか忘れられないほうがつらいのかとかそこらへんが。