- 作者: 福澤徹三
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2006/07
- メディア: 単行本
- クリック: 45回
- この商品を含むブログ (9件) を見る
怪談集というからには怨霊とかそっち系の物語を想像するわけですが、おどろおどろしいというわけではなく現代の怪談というか、表題作以外はひたすら借金地獄は恐ろしい・・・と、堕落への階段(怪談とかけて)はそこらじゅうにあると、異界狂界への入り口はすぐ側にあると、そういうことでしょうか。これもまた怪談よね。
売り上げが伸びない百貨店の広告部に勤務する主人公が人間関係に消耗し、激務から逃れようとするもいつのまにか絡めとられていたという「憑かれたひと」が他人事だとは思えなくて、一番怖かった。