- 作者: 三羽省吾
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/06/01
- メディア: 単行本
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うわぁぁぁぁぁ!コレ最高ほんと最高思いっきり最高!もう大興奮。文句なしに今年上半期NO.1です。おもいっきりベタな話だっていいもんはいい。笑えて泣けて、挫折があって後悔があって悪意があって、そして恋があって夢があって希望があって未来がある。とにかくもう、この本に出てくる人たちみんな最高。じいちゃんばあちゃんから子供までみーんな愛おしい。ほとんど漫画な蜷高野球部がとてつもなく愛おしい。そして何よりコーキがむっちゃくちゃカッコいい。やんちゃボーズ、そして名前がコーキなもんでどうしたって今をときめく某アイドルグループの某ボーズで読んでしまったせいもありますが(このコーキは身長190センチオーバーだけど)、とにかくもうコーキ可愛すぎ。そして主人公の魅力を引き立てるチームメイトとライバルの存在も完璧です。単に引き立てるだけじゃなくて、相乗効果というか、とにかくもうみんなキラッキラしてる。
もともとこの人の文章がとても好きなのですが、今作は言葉のリズムが私にとっては完璧でした。会話部分も文句なし。舞台は結構田舎っぽいのにこんな喋り方するかよって思う人もいるだろうけど、下手に方言を混ぜ込むとテンポ悪くなるし、これでいいと思う。物語に流れる空気はカラっとしてますが、災害被害者の辛さや孤独、心無い悪意が存在し、そのことに苦悩する被害者がいて、そんな被害者に「頑張れ」と言ってしまう言うしかない周囲の状況、そしてそれぞれが自分なりに自分達が出来ることを考え、実行しようとする。そういうのがちゃんと描かれていて、単なる熱血青春物語ってだけではないのです。ないんだけど、でも思いっきりアホアホダメダメ弱小野球部の熱血青春物語なんですよ。どっちだよ。上手く言えないことがもどかしいのですが、とにかくイイの!いいったらイイの!中身が詰まってるの。こんな面白い本に出会えて幸せです。今、元気とか勇気とか貰いたい人は是非是非!!本気でオススメです。三羽省吾の今後にはマジ注目。