『1リットルの涙』第六話

亜湖ちゃんは強くて賢い。そして弘樹もよく頑張った。
ヒロが上手く歩けない姉のことを恥ずかしいと思う気持ちは分かる気がする。特にあの年頃の子であるならば。あの素晴らしい池内家で育てられている子だからこそ、恥ずかしいと思った自分を恥じることができ、反省し、あまつさえ「あれが俺の姉ちゃん。すっげー美人だろ」とまで言えるのだろう。そして、美人で頭が良くて運動も出来て性格もいい、そんなスーパーな姉なのに、「私が亜也ねぇみたいな病気になったら外に出る勇気なんてないし、あんな風に笑ってられないよ。私、初めて亜也ねぇってすごいと思った」と言う亜湖ちゃん。この子は外見や肩書きじゃなく、人の中身を見れる子なんだなぁ。そんな家族の様子を物陰から見てしまい、1人ひっそりと号泣(矛盾した言い方ですが)する亜也は、その夜、明るい笑顔で「用事が出来ちゃったから、サッカーの応援行けなくなった」と家族に告げる。どいつもこいつもよく出来た子だわ。何よりも素晴らしいのはそんな子供に育てた両親。ヒロの胸を拳で叩き「お前のココ、いてーよな?」と言う瑞生はめちゃくちゃカッコよかった。このドラマで初めて陣内イイ!と思いました。なんていい家族なんだろう。

同情、差別、偏見。見方によっては裏表であり、受け止め方、受け止められ方の違いによっては人を傷つけてしまうことだってあるだろう。バスの中での亜也に向けられた心ない視線。私も同じようなことをしてはいないだろうか。多分、私も器ちっちゃい。頑張りたい。

今週の遥斗さん。出番は少なめでしたが、またもや偶然、弘樹のピンチに出くわしました。ボールを持って池内家に颯爽と登場!まさか遥斗さん自ら川に入ってボールを拾ったのか!?!?家族の前で話すことをせずに弘樹にだけそっと「ボールも姉ちゃんも大事にしろよ」と言う遥斗さん・・・・・・。この男はどこまでオトコマエなんでしょうか。バスに乗ろうと急ぐ亜也を見かけ、手を貸すのではなく見守ることを選んだ遥斗さんの視線は、強く優しげでした。ハヒーン。そんな遥斗さんと亜也の距離はどんどん近づいているようで、遥斗には心を吐露することができるようです。「ヒロの気持ちまでは考えてなかった。ヒロ、辛かっただろうな・・・」と落ち込む亜也に対して遥斗さんは「弟もきっと後悔してんじゃない?本当は来て欲しいって言いにくいだろうし。・・・男ってのは繊細だからさ。」とキメキメでどえらいカッコイイセリフを仰いました。
片目パンダになりながら・・・・・・・・・。
あああああ、なにこのオトコマエ。どこまで乙女ゴコロをくすぐりゃ気が済むんですか!ぶっきらぼうでつっけんどんで、それでいて1人じゃ苦しいときは必ず傍にいてくれて、時々優しい言葉を言ってくれたりする。そして片目パンダ。完璧です。あの男完璧ですよ。理想の存在ここに極まれり。来週は、亜也がとうとう車椅子に乗ることになるようで、マフラーぐるぐる巻きの遥斗さんがその車椅子を押してらっしゃいました。とても美しく切なく儚げで、ああここで粉雪流れるんだろうなぁと思うと、既に泣きそう。こうなったらとことんオトコマエ路線を突っ走ってくれ、遥斗さん!

あと五話ですか。養護学校へ転校し「家族」「青春」「医療」の3本柱の中でここまでそれほど描かれていない「医療」が前面に出てくることになるんだろうけど、先週の予告を見た限りでは相当重要なシーンだろうと想像していた「力を貸してくれ!!」by水野先生が、リハビリの先生に「別の大学の先生を紹介してくれ」と頼むというただそれだけのことで拍子抜けだったりしたもんで、ちょっとだけ不安。

今回もメガネくんとがんもには癒されました。特にがんも。ふっつーに食卓の隅にちょっこり座ってましたよ?亜也が転校し、入院することになるとメガネくんとがんもの出番もなくなっちゃうのかなぁ。