福澤 徹三『死小説』

死小説

死小説

じわじわと、そして最後の一歩は突然に訪れる恐怖を描いた5つの物語。どれも適度な長さでセンスのいい恐怖譚です。幻想と現実のバランスがちょうどよい。5篇の中では「憎悪の転生」と「黒い子供」が好み。憎しみは他者に影響を与え、話の通じない人間ほど怖いものはないと思う。