『民王』最終話

テレビのリモコン使っての国民投票とかアホ展開でありながらも(過半数6000万だったけど、あの会議何時頃にやってたのかわかんないけど国民全員がテレビ見てるとかねーだろよw。普通に考えて仕事中だろうし、ワンセグしかない独り暮らしとかどうすんだよw)予想通りというか王道というか、とにかくもう見事な大団円であった。あっちもこっちもこれまでのあれこれが全部回収されて気持ちいいのなんのって。
その最たるものが綾さんの一億円な!。ようやく貰ったと思ったら即「使っちゃった」ってマジかwwと思ったら、まさかこういうオチが待ってるとは思わなかった。つーか夫に喝入れるために般若の仮面つけて薙刀振り回すとか綾さんまじまじイイ女すぎるぜ!!。
そんな綾さんと真衣さんによる気合い注入が泰山と翔のなんちゃって入れ替わりにつながるとかほんっと気持ちよすぎる展開だった。
でさー、誰よりも身近で入れ替わった二人を支え、人使いの荒い親子に夜間も叩き起こされてきた貝原さんだからこそ、なんちゃって入れ替わりに気づいてたんだろうね。確信まではいかずとも中身泰山の翔(を装ってる)がいつもとはちょっと違うような・・・って顔してて、もうこの時点で薄々貝原さんが“敵を欺くにはまず味方から”を実践してるってわかったし。
だからもうコロコロ片手に糸くずとか言いだした瞬間ガッツポーズしたよねw。からのあの会話。なんでこのひとこんなに本音引きだすのが上手いの!?。
ていうかあれですか。壁ドン顎クイですか。
これ貝原さんの“泰山の息子”である翔に対する複雑な感情が爆発しちゃったんだろうし、サラっと“消された”で処理されちゃった冬島のことや翔自身も泰山の身体で撃たれたことを考えればマジで「ガキが首つっこんでいい話じゃない」から翔を心配して余計なことしないように釘さしたってな意味もあったのでしょうが、それにしたってこんな脅しが出来ちゃう貝原さんってもしかしたら高校時代は荒れてたとかそんな背景があったりするのではなかろうか。萌えの宝石箱である貝原さんなのでそんな設定もあったってわたしぜんぜん驚かない。
そんでもって投票の様子を必死で感情を抑えながら見守る貝原さんからのー「貝原茂平32歳、今猛烈に感動しております!」ですよ。この震え大声!泰山にぐっと抱きしめられたときの顔!最高すぎんだろう!!!。
貝原さんって「バカ息子がっ」と吐き捨てた初回から翔に対してあんまりいい感情を抱いてなかったよね。今でこそ世の中の本質を素直に見ることができる人間性を認めてはいるけど、それでもやっぱり翔に対してだけはあたりがキツイと思うの。その理由は翔の立場に対する嫉妬だったりするんじゃないかなーと。
高校時代荒れてたのではないか話に戻るけど、父親がその理由で、武藤泰山に理想の父親の姿を重ねてたりする部分もあったりして・・・なんて想像すると、貝原さんはこの瞬間「初めて父親に抱きしめられた」ようなものだったのかもしれないと、頭ぽんぽんされて「初めて父親の愛情を感じた」のかもしれないと、そんなことを考えてしまって、この目を見開いて泣きだしそうな貝原さんにあらゆる方面から興奮せざるをえない。
ていうか一生くんの副音声がヤバかった・・・。なんかもう覚悟のはるかうえを超えてヤバかったです・・・・・・。だって金田さんに「いっちゃん」て呼ばれてるとか・・・・・・。
あ、そうそう。ヤバかったといえばアグリ社な。社長がギャバンで人事部長がシャリバンで新入社員がWって、これまじで政治とは違う方面で国民守れちゃうだろw。
とか思ってたら大葉さんに一生くんが興奮気味に食いついてて、もうほんっっっっっっっっっっっっっっっっっっと大好き。わたしこの人のことが大好きです。
あとあと大好きといえば新田くんですよ!!。リモコンの黄色ボタン連打する新田くんがイイ奴すぎてちょっと泣いてしまったわw。
へんなヅラ被って尾行してたあたりは迷走してる(させられてる)としか思えなかったけど、まさか初回の就活生に敬礼するおじいちゃん警備員が新田くんだったとはねぇ。ここまでネタキャラとして突き抜けてくれたら文句ないです。事前に用意してたスケブでの筆談(画用紙がよれよれなのがまたw)とか出来る男・新田くんの集大成すぎたw。
いやあ、圭哉はこれでちょっとは知名度上がったと思うの!・・・・・・って思いかけたけど、たぶん大半の視聴者にとっては「新田くん」として記憶に残るだろうから「山内圭哉」の「知名度」はそうでもない・・・・・・かな^^。でも次朝ドラですからね!。この流れで圭哉ブレイクしちゃうかも!!鋼太郎さんに続いてしまえ!!(言霊)。


なんかもう途中から貝原さんのことしか考えられなくなってしまったものの(具体的にはDTであることが発覚した瞬間から)、面白いドラマでした。このドラマが放送されているタイミングでこれまでにないほど国会(で行われていること)が注目されたことも含め、見応えがありました。画面越しでも役者の皆さんが真剣に楽しみながらやってるってのが伝わってきて、そのいい雰囲気であり空気感が画面にしっかりと反映されてて、見ててほんとに気持ちがよかった。気持ちよく笑えたし気持ちよくホロリできたし、気持ちよく悶えることができました。
なによりこれだけの仕事をきっちりやってみせた菅田っちが誇らしい。おま罪はフィリップくんから見続けている者として最高のプレゼントでした。
そしてそしてまた素敵な一生くんに出会えて幸せ。一生くんのどんな役でも基本美味しく頂くわたしではありますが、ここまでドストレートな「萌えキャラ」はそうそうないのでほんとうにほんとうに最高の3か月でした。ありがとう童貞!!。

『ホテルコンシェルジュ』最終話

終わってみれば「なんでわたしこれ最後まで見続けて一言感想まで書いてたんだろう・・・?」としか思えないわけですが、なんとなく見続けられちゃうだけの何かはあった、ということだろうか。自分でもよくわからない(笑)。
まぁわたしの尾美としのりを筆頭になんだかんだでみんないい奴だったし、最終回で主人公がホテルの制服姿で橋を爆走→タクシーに乗って別のホテルに行く というトンチキ行動を見せてくれたように(ホテルの真ん前にタクシー止まってるだろうに最終的にタクシー乗るならなんで走った!?w)毎回ありすぎたツッコミポイントも総じて言えば笑えるものだったんで、気楽に見られたのがよかったのかな。克典と若村様のわんこも可愛かったし。

米澤 穂信『王とサーカス』

王とサーカス

王とサーカス

さよなら妖精」に登場する大刀洗万智を主人公にした作品とのことですが、さよなら〜を読んだ記憶はある(タイトルをしっかり覚えているので)ものの内容を思い出せないどころか大刀洗万智ってどんな人物だっけ・・・?という低脳な私でもこれ単体で楽しめました。
新聞社を辞めてフリーライターへの道を歩き出そうとしている大刀洗万智がネパールで勃発した王族暗殺事件に遭遇し、その取材中に自身も殺人事件に巻き込まれてしまう中で自分は何をする(伝える)べきかという記者としての在り方を模索する物語なのですが、異国を舞台にした作品によくある旅行ガイド的な説明は必要最小限にし、旅先でのあらゆる出会いによって万智が自分と向き合い、伝えること、書くことの意味を追求する様を描いているので地味といえば地味なんだけど、でもページをめくる手は止まらない。謎に対する興味だとか共感できるだとかそういうわけじゃないんだけど、万智が辿りつく真実と現実を見届けたいというその一心で。
そうして最後にタイトルの意味がわかるとなんともいえない余韻が広がるのです。この後味が米澤作品の魅力。