『民王』第5話

なんか今回はやけに演出がうるさかったなぁ。新田くんのピーターみっちゃんとかヅラとか見るからに「クドイ」のもそうだけど、ギッチギチに詰め込みすぎて「間」がなかった。
これまではその間によってテンポが生まれてたんだけど、今回は作り手側がリズムを強引に作ろうとしたせいでひとつひとつのネタの濃度が薄まってしまって、結果ドタバタしてる印象しか残らなかったなーと。
で、その影響をモロに受けてたのが貝原さん。
貝原さんはどれだけはらわた煮えくりかえってても「コラァ」とか口に出す人じゃないと思うの。こめかみヒクつかせつつもクールにサラっと毒を吐くのが貝原さんなのであって、あんな乱暴な口調させないでほしい。丁寧口調のなかに時折無礼さがチラ見えするから貝原さんは素敵なんですーう。
まぁいい加減この状況というか翔の馬鹿発言に慣れた&疲れたから貝原さんの秘書仮面が外れ素が見えてきちゃった・・・と脳内補完できなくはないけど。
(秘書仮面が外れちゃったといえば、大学で中身蔵本のエリカに迫られたもんだから後ずさりしてテーブルにぶつかっちゃうというバリバリの童貞反応示した貝原さんですよね。そこまでは想定の範囲内だったけど、そのあとエリカ(蔵本)と翔(泰山)にからかわれ思わず笑っちゃったの、これわたしの2015年ドラマ史上最もときめいたシーンです。光速でチャプター入れて半日リピり続け、その後も毎日リピってる。童貞貝原のガチ笑顔まじやばい)
それに、吉田類を不思議に思っていたとしても、あんなふうに何度もガン見したりしないよ貝原さんは。むしろ隣に明らかに不審な人がいるのにぜんぜん動じないのがわたしの思う貝原さんです。
つーか貝原さんの「さあ、検索を始めよう」はなんなんだって。あの状況で突然そんなことするキャラじゃないじゃん?。
翔が特オタという設定ならば、日々行動を共にするなかで翔君が「それほど馬鹿じゃない」と解りつつある貝原さんが翔くんの影響で仮面ライダーを見てついやっちゃったってな妄想もできなくないだろうけど、別にそういうこともないわけで。
シャリバンのほうは小ネタとしてアリだったと思うの。中身泰山の説教を聞いて「初心を思い出す」ってな流れで赤射ポーズ決めるってのはネタとして成立してると思う。その背後で新シャリバンも続くのも上司がやってるからという“ドラマ内での最低限の理由付け”ができるし。でも貝原さんの行動にはなんの理由付けもない。なんの意味もない。
・・・・・・いやまぁ「ちょ貝原さんっ!???????????????貝原さんがフィリップくんの真似!!!!!!??????ピッギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」って絶叫したけどさー。
これ、いつかやらせたいと思ってたんじゃないかと想像しますが、こんなネタしかないような回ではなくどうせならこのネタで話題持ちきり!みたいな回でやって欲しかったわー。繰り返すけど貝原さんはそんなことやるキャラじゃないわけで、どさくさ紛れでなければさせられなかったのかもしれないけどさ。それこそ前回みたいにナイトキャップアイマスクで寝てたら調べものの依頼があって、ため息ひとつついてベッドから降りて「さあ、検索を始めよう」とかだったらもっと素直に大興奮できたというかBDBOX買うわ!ってなったと思うんだけどな。
ていうかやっぱフィリップくんに教えてもらったよね一生くん・・・。その様子を見せてくれるなら(映像として手元におくことができるのならば)なんでもできます・・・・・・。
あとあと、不審な動きをするイケテツを目で追う翔(泰山)の向こうで同じくしっかりとイケテツの動きを確認してる貝原さんカッコよかったー!!。

『デスノート』第9話

大学生(三流大学)を神と崇め手足となって動くエリート検事という関係性を含め黒スーツ窪田月の「魅上」呼びに激しくときめいているわけですが(元は冴えない大学生なんだろうに、あんな就活でも着なさそうなスーツなんで持ってんの?ってなツッコミは野暮ですかねw)、モノローグの部分はもうちょいデスボイスを抑え目にしてくれないかなー。
捜査本部にいる“表の月”とキラとしての“裏の月”をわかりやすくするためのデスボ演出なのだろうとは思うんだけど、それこそ「計画通り」とか「新世界の神となる」とか、そういうキメ台詞はデスボでいいとしても“心の声”なわけだから、ごちゃごちゃ考えてるところはもうちょい普通でいいのに。
しかし、月が偽ノートにLの本名を書いたという事実にどう言い訳するのかと思ったら「Lが書けっていった」「本名はLが教えてくれた」って小学生みたいなこと言ってて笑ったわw。
笑ったと言えばLのお墓よw。なんでドラマのお墓ってあんななの?w。
あとまぁ・・・魅上に尾行がついていることを知ってるのに必ずしも直接会う必要があるとは思えないのに(直接会わずともノートの受け渡しはできるだろうに)魅上をいつもの屋上に呼び寄せる&検事とはいえ尾行をまく技術があるとは思えない魅上の「(尾行については)大丈夫です」の一言で海砂を含めた会合が「安全」だと判断しちゃう月さんな。魅上と記憶が戻った海砂を従える新世界の神の図はカッコイイ(笑)んだけどさ、そこまでの描写が雑だと台無しです。そんな月さんに「負けた」Lって・・・としか思えない。死んだからもういいけど。

辻村 深月『朝が来る』

朝が来る

朝が来る

特別養子縁組制度によって繋がった子供を産んだ母親と子供を育てる母親の物語です。
「子供」という存在に伴う軋轢やら苦悩やらを生みの母と育ての母双方の視点でその心情を描くってのは珍しくもなんともない話だし、そこについて特別目新しいなにかがあるわけではないものの、育ての母パートは“ママ友”との関係に、産みの母パートは母親との関係、姉や友人に対する感情に、辻村さんらしさがありました。女の敵は女