恩田 陸『失われた地図』

失われた地図

失われた地図

いつもながら舞台設定(アイディア)、キャラクター性、そういうの全部ひっくるめての世界観はとても面白そうだし、異世界ファンタジーの中に『争いを求める』という現実感を落とし込むそのバランス感覚も素晴らしいのに、投げっぱなしで終わってしまうんだよなぁ。まぁここまで堂々と“俺達の戦いはこれからだ!”で終わらせるからにはもはやこれが恩田陸というべきなのでしょうし、こちとらそれを覚悟の上で手に取っているのである意味自業自得というものでしょうが、面白そうなのに!(途中までは)面白かったのになんでここで終わるんだ!?と思いながら本を閉じる瞬間の虚しさと言ったら・・・。