『表参道高校合唱部!』第8話

わたしホモ好きなんですよ。美少年のホモとか特大好物ですよ(唐突)。
でもこれはない。このとってつけたようなホモ展開はないわー。
祐が半年間引きこもってたのは財布泥棒の罪を着せられたこと自体よりもむしろ合唱部の仲間たちが信じてくれなかったからなわけだよね?。加えて、祐の気持ちが明らかになった今では、大輔が「信じてる」と言ってくれなかったことがなによりもショックだったのだろうと。だから引きこもったわけだよね?。
で、合唱部に復帰して、大輔も入部して、なんやかんやあって、それで男らしく自分の気持ちを確かめようとして大輔にコクったら「キモイ」と言われてしまったと。大好きな合唱も、合唱部という大切な居場所も、それから大好きな“親友”も、すべて失ってしまったと。
それって財布泥棒の疑いよりも、祐にとってはずっとずっと絶望的なことじゃないの??。
だって祐は
『小さい頃からずっとそうだったんだ。好きになるのはいつも男の子ばかり。でもいつか大人になれば自然と異性を好きになっていくんだと信じてた。だけど合宿の時(引田って彼氏いんのかな?と言う大輔を思い出しながら)胸が痛んだ。それを認めたくなくて、引田さんをデートに誘ったんだ。(キスする寸前までいったものの思わずやっぱり無理と言ってしまったことを思い出しながら)あの時自覚した。僕は・・・男の人しか好きになれないんだって。僕はこれから誰を好きになっても、それを隠していかなきゃならないんだ』
こんな悩み・・・という表現でいいのかなぁ?こんな想いを抱え続けて生きてきたわけだよね?。
『ずっと悩んでたけど、ちゃんと男らしく自分の気持ちを確かめようって。人を好きになって、その気持ちを隠しておくのって・・・ほんとうに苦しいよね』
って、この『ずっと悩んでた』ってのは小さい頃からずっと好きになるのは男の子ばかりであることを、だよね。
自分の気持ちを誰かに伝えたことも誰かに話したこともなかっただろう。自分は『普通じゃない』って、ずっとずっと悩み苦しんできたのだろう。
でも今回ついに本気で好きな相手に気持ちを伝えた。
それは大輔なら受け止めてくれるんじゃないかと思ったからなんじゃないかな。
財布泥棒のことを最初は信じてくれなかった合唱部のみんなが謝ったうえで再び自分を受け入れてくれて、大好きな合唱を一緒にやっていくなかで祐の中に『もしかしたら』って気持ちが芽生えてしまったからなんじゃないかなと。
きっと祐は「好きだ」という気持ちに対して何らかの答えを欲しいとは思ってなかったと思うの。
大輔を好きだって気持ちを隠していたくないと、ただその気持ちだけを伝えたかっただけなんだよね。
受け入れてくれずとも受け止めてはくれるんじゃないかと期待しちゃったんだと思うの。
でも「キモイ」って言われちゃった。
「僕が本気で好きなのは、お前なんだよ、大輔」
と伝えたら、自分の腕を握っていた手を離され無意識に制服で汚れたものを触ったときのように拭かれ、思わず一歩近づいたら逃れようとするかのように一歩逃げられてしまった。
それって、それって財布泥棒の疑いなんかよりもずっとずっとずーーーーーーーーーっとショックなことじゃないのかなぁ?。祐にとっては自分の全てを否定されたのと同じじゃない?。
なのになんで祐は普通に学校通ってんだよと。どの面下げて毎日大輔と同じ教室にいるんだって。
大輔が祐との間にあったことをみんなに話し(あの場であんな感じで話せちゃうところが大輔ってほんとノンケよね)、祐のことをなんとか理解しようと部員たちが勉強したのが何日間ぐらいのことなのかはっきりとはわからないけど、その間祐がどんな様子だったのか、どんな顔してたのか、どんな気持ちでいたのか、そこを描かなければ学校帰り『待ち伏せされて』(←これシチュエーション的に超重要)
「祐、俺さ、勉強してみたんだけど、やっぱ頭悪いし、よくわかんねーんだ。でもただ一つだけハッキリしたことがある。俺お前と歌いたい。お前は何にも失ってねーから。お前は、お前のままでいいからさ」
そう言われたことが、「俺はお前と歌いたい」と、「お前はお前のままでいいから」と、大輔が言ってくれたその言葉が祐にとってどれほどの意味を持つのか、そこが伝わらないじゃないか!!!。
その挙句、前座ステージを終えて打ち上げの場で「うぉいっ!」と叫びながら大輔が祐の両肩を抱くようにしたかと思ったら
大輔「来ないかと思ってドキドキしたぞお前!」
祐「やめろよっ!お前にそういうことされるたびにドキドキするんだからな!」
部長「俺がやっても何も言わなかったのに?」
祐「僕だって相手は選ぶよ」
ホモのデリケートな感情をなにナチュラルにネタにしちゃってんですか!!!!!部長もそっちの気があんのかコンニャロー!!!。
つーかこの件で最も傷ついたのはデートに誘われその気にさせられた引田さんなのに、祐が謝るシーン一切なしでホモネタでキャッキャしていいと思ってんのかよおおおおおおお!!!。


繰り返すけどBL展開は嫌いじゃないです。TBSの青春部活動ドラマでBLといえばタンブリングという金字塔がありますが、泣きながら震え悶えたタンブリングと比べるまでもない、こんなのごっこ遊びですわ。ホモのデリケートでナイーブな感情を手軽な気持ちで描いてんじゃねーぞと言いたい。やるならBLという要素を物語の中に組みこむためのそれ相応の理由であり説得力をちゃんと用意しろっての。


・・・とまぁ憤慨しまくりでしたが、『同性の親友を好きになってしまった高杉くん』は非常に素晴らしかったです。ええそれはそれで。


ふらふらとステージに近づく祐を見て、ステージ前方に出た大輔が手を差し伸べるんだけど、このステージに向かうところから大輔の手を握るところの高杉くんの表情が絶品すぎて!!もう大輔しか見てないこの子っ!!!!!!!!!!とローリング床バンですわ。って結局悶えてんじゃねーかw。
でもさ、「自分が普通の男だと思いたかった」ならばデートに誘う相手が引田さんである必要はないよね?。言ってしまえばそれが「女」であればいいわけで。
でもそこで祐は引田さんを選んだ。その理由は・・・・・・「大輔の好きな女だから」・・・だよねぇ。
誰でもいいのにあえて引田さんを選び、それを「大輔の気持ち知ってたからさ、一応言っておこうと思って」とわざわざ大輔に伝えた。
そこにはものすごくドス黒い感情があったと思うんだけど、演じてるのが高杉くんだとすんなり理解できてしまうわけですよw。なんかわかるーってw。


父親にキミは娘のなんなんだと聞かれ考える素振り一切ナシでサラっと「友達です」と答えたはずなのにその回のラストで「香川が好きだ」とか言いだした快人も、ハナミズキを病室に飾ったのは優里亞だと知ってるくせに自分じゃないとしか言わない真琴もなんかもうぜんぜん魅力を感じなくなってしまったんで(同性を好きになってしまったから(同性しか好きになれないから)苦しいっつってんのに自分の恋愛感情といっしょくたにして「自分だけが苦しいと思うな」だなんて的外れなうえに傲慢すぎるし)、そこいらへんどうでもいいし(瀬山ティーチャー→有明先生は気になるけど)(ていうか神島なんたらが瀬山ティーチャーに対して「パートナー」って言ってたけど、パートナーって普通友達に対して使わないよねえ?。それをわざわざ、しかもホモ回で使ったということは、この二人はかつて“そういう関係”だった・・・と考えていいのだろうか。だとしたら瀬山ティーチャー・・・ちょっとスゲーなw)、真琴母も出来杉に貸そうとした300万がどこからでた金なのか知らんけどそんな金あるなら旦那がやってたうどん屋の経営資金に回しなよと、もう旦那のことは見限ったとしたって二人の子供を持つ母親なわけで、友達ってか気のある男に金貢いでる場合じゃねーだろよってな話だし、残された要素に興味が持てないというか、『合唱』とは直接関係なさそうでなぁ・・・。