貫井 徳郎.藤原一裕『女が死んでいる』

「作家×旬な男」が描く物語の世界 ダ・ヴィンチ ビジュアルブックシリーズですって・・・。なんかよくわかりませんが、その第1弾に貫井さんが選ばれた(選ばれたと言っていい・・・のかな・・・?)のはファンとして喜ばしいことです。だってシリーズの今後を担う一発目だもん。それがどんな企画だってそれを任されるということはそれなりの知名度と確固たる実力が必要じゃないですか。貫井徳郎の名前にはそれだけの価値があるということですもんね!。
で、「旬な男」担当の藤原一裕って誰・・・?と思ったら、お笑いの人なんですね。わたしそっち方面疎いんで(天然素材ぐらいまでしかマトモにわからない)(「ライセンスの藤原」という響きに聞き覚えはあるしテレビで見たことぐらいあるだろうけど、顔写真を見せられても誰だかはわからないレベル)、この人がモデルを務めてる『面白さ』がわかりませんが、もしこれ『モデル』がいなかったら(写真で提示されてなかったら)、たぶん藤原竜也で読んだと思う。藤原繋がりなのは多分偶然。
この企画の主旨というか、この作品がどういう形で進行したのか、そういったことは全く存じませんが、「作家×旬な男」というからには貫井さんはその旬な男が藤原さんであると予め知っていたのでしょう。物語(小説)が先でそれに見合う旬の男を探したってことも考えられなくはないけど、どちらのほうが可能性として高いかといえば、旬な男がいて作家がいて、旬な男にどんな物語をあてがうか、それは作家のイメージに任せ、出来上がった物語を旬な男が演じるってなほうだと思う。とすると、この物語の主人公である「充哉」はこの男(このビジュアル)ということになるわけですよね。なんだろう・・・この私のイメージとのズレは。
理論的には可能かもしれないけど心情的にはどう考えても(どれだけ強い想いがあっても)この方法は無理だろうとしか思えないトリックがどうこうよりも、物語を読む→ページをめくる→写真を見る ってこの度に藤原竜也どこ行った・・・どう読んでも藤原竜也なのに・・・・・・という思いでいっぱいでした。想像力は時として枷になる。